PREPPY

19 Jun 2026
s260611 24561
19 Jun 2026
entertainment

Mrs. GREEN APPLE presents『CEREMONY』は、ライブやフェスとは異なる、ファッションや音楽、カルチャーが融合した、新しいエンタテインメントショーだった!~DAY2:6月11日編~

tate260611 3020 1 1024x682

Mrs. GREEN APPLE presents『CEREMONY』(@Kアリーナ横浜)が、昨年と変わった点、それは2日目があること。前日とは違う出演アーティストが登場することもあり、会場は新たな現象への期待と熱気で包まれていた。開演時間が近づき、ステージ前方アーティストラウンジの円卓に出演アーティストが集まり始め、「そろそろか」というムードに。客電が落ち、ステージにMrs. GREEN APPLEの3人が登場すると、アーティストラウンジから真っ先に歓声があがり、その声が波のように客席後方まで広がっていく。大森元貴(Vo,G)は桃太郎、藤澤涼架(Key)は鬼、若井滉人(G)は猿・キジ・犬を掛け合わせた荒技ファッションという出立ち。大森がこのイベントを“ボーダレス”と表し、「この日の原動力は闘争心や競争心ではなく、お互いのカルチャーに触れて“音を楽しむ”こと。それをここにいる人たちと一緒に再提示したい」と宣言して、2026年6月11日(木)夜に第3回目のエンターテインメントショーがスタートした。

ht260611 04679 1024x682

この日の出演アーティストの名前がステージ中央のスクリーンに次々と表示された後、アーティストラウンジ近くにMCを務めるサッシャと中条あやみが登場。まずプレゼンターとして呼び込まれたのは、Mrs. GREEN APPLEの藤澤で、意表をつかれた客席がどよめく。客席のパワーに圧倒されながら「毎回、音楽をやっていてよかったな、と思える1日になるんです。音楽を好きでよかったな、ってそんな自分に立ち帰れる1日になったらうれしい」とコメント。会場を盛りあげたあとは、ステージスクリーンにはトップバッターの上白石萌音のヒストリー映像が流れる。

s260611 01068 1024x682

バンドと共にステージに上がった上白石にピンスポットがあたり、寂しげに語りかけるようなアカペラでスタートした「なんでもないや(movie ver.)」。ピアノが加わり、バンドが加わり、バックスクリーンには星空や流れ星が映し出されロマンティックな空間を盛り上げる。ファンタジックな世界観があたたかい空気に代わり、全国高校サッカー選手権大会の応援歌となった、森山直太朗作の「懐かしい未来」へ。俳優としてさまざまな役柄をこなし、ナレーター、声優、エッセイなどマルチな才能を発揮している上白石だが、歌の表現力も素晴らしい。「一緒に歌ってください」と観客に促すと、客席が明るくなり観客も美しい合唱で応え、会場は一体感を増す。「ほとんどの人がきっと初めまして、ですがもうさようならです」と客席から笑いを取り、ラストは上白石にとって“人生の宝物でありお守りでもある”という、大森のソロ曲「メメント・モリ」へ。透明感あふれる歌声でアニメーションのMV映像と共に優しく、温かい世界に導く。見守る大森の姿もスクリーンに映し出され、早くもアーティストとアーティストをつなぐ絆を感じさせられた。

mk260611 00375 1024x682

続くプレゼンターは6人組多国籍グループTWSのメインダンサー、JIHOON。流暢な日本語で「音楽を通じて同じ感情を分かち合い、同じ瞬間を共にすることができます。これこそが音楽が持っている一番大きな力だと思う」と関わる人への感謝、意気込みなどを伝える。
そして次のパフォーマンスである、5人編成バンド、ネクライトーキーはメンバーひとりひとりが高く手をあげながらステージに登場。アーティスティックな映像と鮮やかな照明の中、ダンサブルなロックナンバー「北上のススメ」を披露。ボーカル、ギターのもっさのキュートながら力強い歌声で繰り返される「北へ向かえば」の歌詞がループする、中毒性の高いナンバーで客席の心をつかむ。ギターの朝日の叫びで始まったのは、遊び心いっぱいのサウンドとシニカルな歌詞が印象的な「オシャレ大作戦」。アーティストラウンジも立ち上がって、盛り上がっている。続くMCではもっさが3年前のミセスとの出会いに言及。「音楽にはいろいろあるけど、根っこのところ同じところがあれば共鳴できる」と気持ちを述べ、ラストの新曲「余計なこと」へ。熱いパンキッシュなナンバーで熱い空間を演出し、彼らのことが気になる観客を増やしたことを感じさせる。

tate260611 1358 1024x682

続くプレゼンターとして五輪に4大会連続出場し数々のメダル、国民栄誉賞を受賞した元レスリング選手・吉田沙保里が登場。オリンピック以上に緊張しているとしつつも、さすがの貫禄で堂々と、子どもの頃は練習に向かう父親が運転する車の中で音楽を聴き、試合前には応援ソングに背中を押され、引退した現在はカラオケで歌を歌ったり自己流でギターを弾いて歌っていることも告白。出演するアーティストのパフォーマンスを会場のみなさんと心をひとつにして楽しみたいと宣言する。
次のアーティストは「こんばんは! サカグチアミです!」と元気にあいさつし、アコースティックギターを弾きながら、透き通る歌声でメジャーデビュー曲「好-じょし-」でパフォーマンスをスタート。名詞がわりの1曲を披露した後は、ギターをタンバリンに替えて「お招きいただいて本当に光栄です」と改めて丁寧に挨拶。昨年末、坂口有望からカタカナ表記に変えた覚悟と決意を持って発表した、思いの詰まった曲「名前」へと続き、耳なじみのよいメロディーが会場を幸せなムードに包み込む。再びギターを持ち最後はひとりで新曲の弾き語りに。「何でもない日も自分のことを称えてあげられたら」と心を込めて歌うスローなナンバー「裸」へ。スポットライトがサカグチのみにあたり、独自の世界へと誘う。

yy260611 02116 1024x682

ここでサッシャがゲストのパリオリンピックメダリストの柔道家・高山莉加やブレイクダンスの世界大会優勝者・Shigekixなどにインタビュー。音楽に助けられた経験やミセスとのつながりを語って盛り上げた後のプレゼンターは、トップバッターでパフォーマンスした上白石萌音が「みなさん、お久しぶりです」と再登場。「いろいろな表現に向き合う中で、迷子になったり心が折れることがあるけど、この場所でジャンルや表現にとらわれずに讃えあう、この空気に励まされる」と心境を語る。
そして暗くなったステージにほのかにカラフルな色がさして、FRUITS ZIPPERの出番。この日はメンバーカラーにシックなモノトーンを合わせた衣装で登場。7人が定位置について自身4枚目のシングル「はちゃめちゃわちゃライフ!」でパフォーマンスをスタート。キュートなポップチューンで沸かした後は、メンバー全員でステージ前方に出てきて声をそろえて「私たち、FRUITS ZIPPERです!」と元気にあいさつ。「私たちらしくハッピーとNEW KAWAIIを届けたい!」とメンバーの真中まなのかけごえで、巧みな言葉遊びが楽しい新曲「ぱわーオブらぶ」へ。そして彼女たちの人気をさらに押し上げた2ndシングル「わたしの一番かわいいところ」と曲名が紹介され、イントロが始まると客席から歓声が起こる。ハートや風船が飛ぶポップな映像と共に、かわいい全開で歌い踊る。沸いたのは観客だけではなかった。アーティストラウンジで大森が踊り、曲半ばでメンバーがセンターの円形ステージに移動すると呼び込みに応じて藤澤もダンスに参加。メンバーと共にキメポーズで曲のラストを飾った。

ネクライトーキーやサカグチアミへのインタビューの後は、手ぬぐいまでをグリーンにそろえた着物姿の立川志らくがプレゼンターとして登場。父母や兄弟に音楽家を持つ自身の身の上、2人の娘がミセスの大ファンというエピソードを交えつつ、63歳の自身も「ミセスの楽曲には昭和の音楽の心地いい風が吹いている」とその音楽に引き込まれた経緯を話す。
ステージにバンドセットが組まれて、バンドロゴの垂れ幕が下がり会場の空気も音楽フェス仕様に。踊り飛び跳ねながら“らしく”登場したマキシマム ザ ホルモンがロックな空気を入れ込む。1曲目からライブでも人気のヘヴィな代表曲「シミ」を持ってきて、観客も腕を高く振りあげ、スモークと照明がビームのようにステージを突き刺しハードなナンバーを盛り上げる。「今日は食わず嫌いなしで、ミセスからの試食会だと思って食べて帰ってほしい」とドラムと女声と姉のナヲが観客に呼びかけ、「maximum the hormone Ⅱ〜これからの麺カタコッテリの話をしよう〜」で観客の意識を完全にステージに引き込む。キャーキャーうるさい方のダイスケはんがミセスに高い焼肉を奢ったエピソードから、彼らのライブでおなじみの“恋のおなじまい”を客席全員参加を強制し実演。続く「恋のメガラバ(CEREMONY edit)」では全ての観客が拳を振り上げ、出演陣も大騒ぎ。短い時間で会場の空気を自分たちのものにして去っていった。

mk260611 00862 1024x682

続くプレゼンターは大森と対談をしたこともあるという、競泳のロンドンオリンピックメダリストの入江陵介。中学3年生から習っていたというピアノ、アスリートとして過ごす中で結果か出なくて悔しい思いをしたとき、音楽に背中を押されテンションを上げたというエピソードを語りつつ、音楽は自分にとって一番の味方だったと熱い思いを吐露する。
次のパフォーマンスはシックなグレーと白の衣装で登場した、TWS。「こんばんは! TWSです!」と日本でのデビューシングル「はじめまして」を爽やかな笑顔と軽やかなステップ、流暢な日本語歌詞で披露。「緊張しすぎて」とHANMINが語りながらも、堂々たる日本語MCとパフォーマンスで会場を魅了する。それぞれが日本語で自己紹介、8月に日本での2ndシングル「SODA SODA」がリリースされることをアナウンスしつつ、5thミニアルバムから「You,You」へとなだれ込む。「OK,Lets Go!」のかけ声から、くるくると変わる難易度の高いフォーメンションを弾けるようなステップで歌いこなす「OVERDRIVE」で観客を魅了し、幕を閉じる。

そして最後のプレゼンターとして、この日MCを務めた中条あやみが手紙を読む形でコメント。「私にとって音楽とは“人生”という映画の壮大なオーケストラです。一人ひとりの『CEREMONY』はいつも音楽があり、これからもいろんな音楽が人生と共に彩られる。そんな最高のオーケストラに、私は今日もこの瞬間に出会いました、本当に皆さんありがとうございました」と感動のスピーチ。

s260611 22850 1024x682

そしてみんなが待っていた、大トリ、Mrs. GREEN APPLEのパフォーマンス。満点の星空の映像の中始まった「ANTENNA」はイントロから客席、アーティストラウンジ、そしてステージと一体感ができ、その境界線はなくなっている。グリーンの照明に染まるステージで3人が表現力豊かにそれぞれのパートを演じ、最後に大森が観客に「愛しているよ」と呼びかけると大歓声が巻き起こる。間髪入れずに前日には演奏されなかった「クスシキ」へ。壮大なサウンドと華のあるパフォーマンスを披露し、観客も両手を大きく左右に振ってヒートアップ。続くは大森がアコースティックギターをかき鳴らしながらの「風と町」。バックスクリーンにはカラフルな花や草木が映し出され、会場をあたたかな雰囲気に包み込む。そして藤澤にスポットが当たり、美しいキーボードの音色が響き渡る。語りかけるように歌う大森の歌唱力が際立つ「天国」では、歌詞の情景が浮かんできてその世界に引き込まれる。そして「まだ声出せるでしょ?」と大森が観客をあおりつつ、「GOOD DAY」へ。客席にマイクをかざすと大合唱となり、ステージにはスパークラーが吹き上がり最後のパフォーマンスを盛り上げる。そしてラストのラスト、3人が客席に向かって深々と頭を下げ、2日目のステージをしめくくった。

s260611 24966 1024x682

バックスクリーンにこの日のパフォーマンスのダイジェストが流れた後、Mrs. GREEN APPLEが再登場。2日間の感謝を述べつつ、大森は「表現者は孤独であって、自分を疑って頼って愛を込めてを繰り返すことは刺激的だけど胸がキュッとなることもある。それを原動力にしてきたけど、やっぱり音楽って最高だ」とこのエンタテインメントショーを通して、自分が音楽をやり続ける理由を改めて感じたことを吐露する。そして「また来年のセレモニーでお会いしましょう!」、最後はマイクを通さない3人の生声で「ありがとうございました!」と力強く宣言し、幕を閉じた。

ステージにあがったアーティスト、プレゼンター、ゲスト、全てが口にした、音楽を称賛する言葉。それは音楽と共に切り開いてきた、自身の生き方を讃えているようにも聞こえた。音楽はそれを愛する人たちに、癒しと希望、そして自信と誇りを与えていることを実感できる夜だった。

撮影:田中聖太郎写真事務所 文:山西裕美

【参考】Day2ライブパフォーマンスセットリスト
❶ 上白石萌音
1. なんでもないや (movie ver.)
2. 懐かしい未来
3. メメント・モリ

❷ ネクライトーキー
1. 北上のススメ
2. オシャレ大作戦
3. 余計なこと

❸ サカグチアミ
1. 好-じょし-
2. 名前
3. 裸

❹ FRUITS ZIPPER
1. はちゃめちゃわちゃライフ!
2. ぱわーオブらぶ
3. わたしの一番かわいいところ

❺ マキシマム ザ ホルモン
1. シミ
2. maximum the hormone Ⅱ~これからの麺カタコッテリの話をしよう~
3. 恋のメガラバ(CEREMONY edit)

❻ TWS
1. はじめまして
2. You, You
3. OVERDRIVE

❼ Mrs. GREEN APPLE
1. ANTENNA
2. クスシキ
3. 風と町
4. 天国
5. GOOD DAY

pickup

Featured Articles