2年ぶりの日本でのドーム公演でSHINeeが見せた“現在地”
新作『Atmos』への期待を高めた圧巻のパフォーマンスをレポート

写真/田中聖太郎写真事務所
2026年はSHINeeにとって、日本デビュー15周年の記念すべき年。7月3日には6thミニアルバム『Atmos』をリリースする彼らが、約2年ぶりのドーム公演を6月5日&7日に埼玉・ベルーナドーム(西武ドーム)にて開催した。“裏返す”“転換する”という意味を持つ “THE INVERT”をタイトルに掲げた今回の公演で、彼らはどんな“現在地”を見せてくれるのだろう。
バンドが叩き出す迫力ある演奏とともに、上昇するゴンドラに乗って姿を表した、ONEW、TAEMIN、MINHO、KEY。大人っぽい色香が漂う全員黒の衣装で登場し、ロックナンバー「Spoiler」で“THE INVERT”の幕は開いた。

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地上に降りたメンバー4人とダンサーたちが繰り広げた2曲目は、新曲「Anti Believer」。今回のセットリストは、新曲をふんだんに盛り込みながら、定番曲にはアレンジを入れた形での構成となっている。たとえば、3曲目の「HARD」はバンド演奏を活かしてのロックアレンジが効いていて、ステージの勢いはどんどん増していくが、そんな中でとびきりしびれるのはメンバーの歌声だ。バンドに負けない迫力ある声量が広大なドームに響き渡り、さらに、TAEMINが上半身をはだけて見せるなど、挑発的なパフォーマンスもシャヲル(ファンネーム)を熱狂させる。日本語曲「Breaking News」では、ONEWとTAEMINがロングトーンを聴かせ、KEYとMINHOは息の合ったラップを披露し、序盤にして場内の熱気は最高潮に達する。
最初のMCで、ONEWは「みなさんただいま!」と挨拶。TAEMINは「待っていましたか?」と語りかけ、MINHOは「皆さん会いたかったです! SHINee is back!」とアピール。KEYは「久しぶりの『Spoiler』、『Atmos』に収録されている『Anti Believer』も日本では初めて」とパフォーマンスした楽曲の説明を。この後も、MCのたびに披露した楽曲を丁寧に説明してくれた4人。それだけ彼らが、楽曲を通して伝えたい想いを強く持っているということだ。最後にマイクを取ったTAEMINは「新しい思い出を作る気分でここに来ました。頑張って燃えていきましょう!」と熱いメッセージを送り、ONEWが次のナンバーの曲紹介に繋げる。

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中盤では、「Like A Fire」や「Colorful」といった初期の楽曲に新曲を織り交ぜながら、ムービングステージなどを駆使してスケールの大きなパフォーマンスを展開。やはりこの引き出しの幅広さは、本国デビューから18年のキャリアを積んでいる実績ならでは。終盤には、日本語オリジナル曲「DIAMOND SKY」でシャヲルの大合唱を呼び、場内の一体感は最高潮に。続く「Green Rain」でも「一緒に歌ってくれませんか」とONEWが声をかけ、メンバーとシャヲルの美しいハーモニーがドームの隅々にまで響き渡った。
本編ラストは新曲の「Thousand Miles Away」。この曲には、傷を負った過去がありながら、未来への希望を歌い上げるメッセージが込められている。“THE INVERT”第一章に相応しい幕切れで、メンバーはステージを降りた。

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シャヲルの掛け声に導かれて始まったアンコールでは、ミニアルバムのタイトル曲でグルーブ感あふれるダンスナンバー「Atmos」を初披露。この曲を含め、全5曲を披露して4人は再びステージを後にしたが、メンバーを呼ぶシャヲルの声が鳴り止まず……ステージに飛び出してきた4人は「Hitchhiking」を披露。2年ぶりの日本公演とは思えないほど、シャヲルとの濃密な時間をたっぷり過ごし、全28曲を全身全霊で届けてくれた。
序盤のMCでKEYは、本公演のタイトルの意味をあらためて説明。“The Trilogy Ⅰ”の表記は、三部作の第一章であると明かした。ということは、今回の公演はシリーズの入り口。これからまた、彼らのエネルギッシュかつ成熟したパフォーマンスを見る機会が増えることを願う。

写真/田中聖太郎写真事務所
取材・文/高橋真希子