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10 Oct 2025
10 Oct 2025
entertainment

「2025 ONEW WORLD TOUR [ONEW THE LIVE : PERCENT (%)]IN JAPAN」ライブレポート

優しく芯のある、唯一無二の歌声でファンを魅了する、K-POPグループSHINeeのリーダー、ONEW(オンユ)。彼の2ndフルアルバム『PERCENT』を携えたワールドツアー『2025 ONEW WORLD TOUR [ONEW THE LIVE : PERCENT (%)]』の日本公演が自身約3年ぶりとなる日本武道館にて開催された。10月3日から5日の3日連続となったコンサートの最終日、10月5日の模様をレポートする。

この日の開演時間は15時という早い時間。開演少し前、10月1日に発売されたばかりのJAPAN2ndミニアルバム『SAKU』からのタイトルナンバー『花のように』のMVがスクリーンに映し出され、客席のペンライトが曲に合わせるかのように優しく揺れ始める。続いて会場に流れた『ANIMALS』の曲に合わせて、「ANIMALS!」の掛け声も起こり、観客の準備万端だ。

客電が落ち、ステージのスクリーンとステージ前に張り出した花道に照明が煌めき、ルービックキューブを持ったONEWのイメージ映像が流れる。曲が終わるとスクリーンの後ろにONEWのシルエットが浮かび上がり、幕が左右に開く。 ルービックキューブの面のように9つに仕切られた枠の真ん中には、爽やかなブルーのジャケット姿でスタンドマイクを傾けるONEW、四隅にはバンドメンバーが配置されている。ツアータイトルナンバーである『PERFECT(%)』から始まり、男女6名のダンサーと繰り広げる『No Parachute』『Yeowoobi』とスローなナンバーが続いた後は、カラフルな花いっぱいの映像をバックにした日本語詞のポップナンバー『夜明けの世界』へと続く。

4曲終わったところでしばしMC。「みなさん、こんばんは」「おかえり」のあたたかなやりとりから始まり、アルバム『PERFECT』やミニアルバム『SAKU』の制作をしながら準備をしたこのツアーへの意気込み、「分かち合いながら」という日本語を客席に教えてもらいつつ、誠意のこもった日本語でのMCを展開。ペンライトに照らされたファンの笑顔に、「キュンとした」とコメントし、客席のテンションを上げていく。

「みなさん準備OK?」と客席に掛け声をかけて、コンサート再開。バックスクリーンはブラウン管テレビの映像に変わりその中にステージのONEWが映し出され、ステージ左右に動き回りながらアップテンポなナンバー『Far Away』で盛り上げる。掛け声で客席と一体化した『Conversation』で熱くなった後は、スモークがたかれたステージの上でスタンドマイクを持ち上げたり回したりしながら『MAESTRO』の熱いパフォーマンスに。

ピアノをバックにホテルでくつろぐONEWのイメージ映像が流れた後は、アコースティックギターの美しい音色が響き、ONEWが椅子に腰掛けて歌う美しくエモーショナルなナンバー『Winner(Stripped Ver.)』へ。ロマンティックな星空の映像をバックに日本語で歌うMISHAの『Everything』のカバー、花道の先端にスポットライトがあたり、ONEWの思い出の写真がモニターに映し出されながらの『Epiloque』としっとりとしたナンバーが続く。

スクリーンに次の曲のみ「撮影OK」の表示が出ると、客席もスマートフォンを取り出し素早く準備にかかり『花のように』が始まる。赤い椅子でゆったりくつろぎながら歌うONEW、そして花びらが客席に放たれ、柔らかな風に乗るように舞い降りて会場を幸せなムードに包みこむ。

映像を挟み、煌びやかな白いジャケットに着替えたONEWが登場。ベッドでくつろぐように歌う心地よいナンバー『Silky』、イエローのあたたかい照明の中、ダンサーと共に軽やかにステップを踏む『Sunshine』へと続く。そのままダンサーたちと激しいダンスを踊りながら、韓国語で「魅力」の意味を持つ人気ナンバー『メリョク(beat drum)』を力の限り歌うと、観客も熱狂。ラストでONEWは花道の先端に倒れ込む。

起き上がって、「みなさん、楽しんでいますか?」とそのまま日本語でMC。ここまで激しく歌い踊り、日本語で長いMCをするというのはプレッシャーがかかるに違いない。ファンのあたたかい眼差しに見守られているからというものの、高みを目指すその姿勢に感服する。日本用に作られたミニアルバム『SAKU』の収録曲『KIMI=HANA』を「他の国のコンサートでも使っていい?」と客席に問いかける場面も。先ほど覚えた「分かち合いながら」を客席に確認しながら使ったり、客席の男性ファンの声に応えたり、アットホームなMCがしばし続き、ジャケットを脱いでメインステージに戻って『KIMI=HANA』の披露へとつなげていく。この曲ではスクリーンに日本語の歌詞が映し出され、日本のための時間を紡いでいく。都会の映像がスクリーンに映し出され、アーバンなダンサブルナンバー『Caffeine』、そしてセクシーに激しいパフォーマンスするラストナンバー『ANIMALS』へと続いていく。最後に最初に登場した場所であるルービックキューブの真ん中へと戻っていき、幕が左右に閉じて本編が終了する。

アンコールを待つ間は『メリョク(beat drum)』のふりがな付きハングル語の歌詞のモニターに映し出され、盛り上がった曲の余韻を感じながらも復習もできるというはからい。そしてどこからともなく客席からはONEWの本名と「愛している」を韓国語で表す「イ・ジンギ、サランへ」コールが湧き上がる。

徐々にそろって大きくなっていく観客の声が美しくて、思わず聴き惚れてしまう。客席が暗くなりギフトボックスのような映像が映し出されたスクリーンが開き、アンコールが始まる。短い映像が流れて、ウサギの大きなリュックを背負った耳付きフードをかぶったカジュアルスタイルのONEWが登場すると、「可愛い🖤」の声があちらこちらから上がる。

花道でダンサーと共にハッピーなナンバー『Oreo Cake』を披露した後は、『マンセ(YAY)」へ。

ラフな感じで歌っていたONEWが突然観客席へ飛び降り、歌いながら手を振って6人のダンサーと共にアリーナの通路を歩くと客席は熱狂度合いを増す。ONEWとダンサーがステージに戻ると爆発音が鳴り、紙吹雪が客席に放たれる。合わせてピンクとホワイトの風船が客席を往来し、ハッピーな時間を演出する。モニターは美しい桜の映像に変わり、ONEWは手を左右に大きく振り、さらに桜の花びらが噴射されて『Cause I believe in your love』を爽やかに歌い上げる。

そして、ここでMC。このライブの前は緊張していたということ、そしてそんな心配は

いらなかったと安心したこと、「またライブもあるかも」とファンに期待を持たせつつ感謝を述べる。客席からは記念撮影でステージに上がったバンドメンバー、ダンサーにも惜しみない拍手が送られる。そして客席に向かって「みなさんに僕が1人で拍手をあげます」と、マイクを通してONEW自らが拍手を客席に向かって送る。客席からは「ありがとう!」の声が響き、あたたかい空気が流れる。韓国語で通訳を介して改めて思いのたけを伝える挨拶、「ありがとうございました」の日本語の挨拶で締め、深々と頭を下げる。

そして大ラスは、アルバム『PERCENT』のラストナンバーである『Happy Birthday』を金銀の紙吹雪が舞う中で歌い上げ、最後に花道先端でダンサーと手を繋いで客席に頭を下げる。「すべての時間、永遠にこのままで」のメッセージがスクリーンに映し出され、このコンサートに関わった人たちのエンドロールが流れてコンサートは幕を閉じた。

一旦はついたものの再度落ちた客電、ここで客席の期待は一気に上がりアンコールを待つ姿勢になり、再び「イ・ジンギ、サランへ」コールが生まれる。それに応えて程なくしてONEWとダンサーが登場し、再度『マンセ(YAY)」を最後の力を振り絞ってパフォーマンスし、うれしいサプライズで最終日の幕を閉じた。

フルアルバム、ミニアルバムを届けて、日本のファンに100パーセント以上の想いで挑んだ2025年のONEW。ファンの笑顔に思いを馳せ費やした制作の日々は、この3日にわたる最高の日本武道館公演を共に過ごすことで“分かち合えた”はず。この後も続いていくワールドツアーに旅立っていくONEW。そしてまた「ただいま!」と笑顔で戻ってくる日を、日本のファンは心待ちにしている。

取材・文/山西裕美

写真提供/ONEW JAPAN OFFICIAL FANCLUB

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