【今月のお悩み】動きが出にくい状態。簡単に扱え、かつ雰囲気もほしい。
髪が伸びてくると、膨らみつつも重さでぺたんとつぶれてしまう……。そんな悩みに『サロン ライラ』杉本さんは無造作なパーマを提案。脱力感と色香のあるスタイルはクリエーターとして活躍する稲松さんにぴったりだ。
【BEFORE】

【AFTER】メリハリシルエットと強めのカール&抜け感が絶妙!

相談するのは…稲松悠太さん(俳優・写真家)
解決してくれたのは…杉本ケイタさん(salon Lyla)

杉本さん(以下杉本) 髪がだいぶ伸びましたね。ちょっと遊びたい気分だよね?
稲松さん(以下稲松) はい。簡単に扱える感じがいいかも。
杉本 パーマがいいですね。適当に触ってもなんかイイ感じに決まるところを狙っていこう。骨格や髪質、もともとの生えグセを見て色いろな巻き方をミックスしていきます。
稲松 例えば、どんな?
杉本 主体は平巻きといって横にボリュームが溜まるようにします。その部分はカットでグラデーションを入れてウェイト感のあるバランスにしておくよ。さらに膨らみやすいハチやえり足は逆巻きで外ハネにして、タイトに締めつつメリハリを。カットでも毛量をしっかり取っておくのが大事です。
稲松 カットとパーマの連動がポイントなんですね。
杉本 そう。あとトップは思いっきり遊びと抜け感が出るようにツイストを加えますが、このツイストにも2パターンあって抜きどころを仕込みます。
稲松 なるほど。どんな仕上がりになるか、楽しみ!

杉本ケイタさんのお悩み解決テクニックを解説!
BEFORE




乾燥毛で広がりやすい髪質。クセもややある。伸びてくると重さでつぶれやすく、表情が出にくい状態。
CUT

サイドのアウトラインをやや前上がりに設定する。この後、パネルを軽く持ち上げて低めのグラデーションを入れてから、顔まわりのアウトラインをつなげる。

トップのレイヤーを設定。サイドの前上がりのグラに合わせてやや前方に引き出し、飛び出る毛先をカット。

続いてパネルを45°に引き出し、サイドのグラとつなげる。

えり足はレザーで溜まりを取り除き、なじみをよくする。「レザーを使うことでセニングの使用を少なく。パサつきやすい乾燥毛のポイントです」

バックのウェイトをサイドからのつながりでつくる。フレームから先につくることで失敗が少なくなる。

バックのウェイトに合わせてトップのレイヤーのガイドを設定。

ウェイトとトップのレイヤーをつなぎ、低めのグラデーションを入れる。ベースカット終了。

セニングで量感&質感調整。刃先を使い、パネル下段の根元・中間、パネル上段の根元・中間・毛先を1回ずつ開閉。「つむじからの毛流で左右の溜まりやすさが違います。溜まりやすい左側は多めに入れて左右の量感をそろえるのがポイント」

膨らみやすいハチ下はミドルと同様に根元からセニング。根元・中間に入れ、毛先はパーマの束感をイメージしながら、入れるかどうかを確認。「セニングは目で切ります!」

トップは根元を外して中間にセニングを入れ、毛先は目で見ながら、セニングの要・不要を判断。

サイドはバックからのつながりをチェック。一度手のひらに毛束を乗せて厚みを見てから、必要なところのみセニングで調整する。
カット終了




PERM

前処理剤を塗布後、ゆるやかなパワーのコスメ系リキッドをつけ巻き。えり足は生えグセに合わせて3段に分け、1段目、2段目は逆巻きで3回転。3段目からは平巻きで3.5回転巻く。この回転数を基本としてリッジの効いたカールを狙う。

ミドル(=4段目以降)も生えグセや骨格を見ながら平巻きを重ね、レンガ状に巻き進み、カールがズレるようにする。続いてサイド。1段目は逆巻き、2段目は平巻き。しっかり毛先にテンションをかけながら。

ハチ(=サイドの3段目)は膨らみやすい部分。逆巻きで根元を抑えて毛先にリッジを効かせる。

前髪の1段目はしっかりテンションをかけて平巻き。うねりを与えて色香のある表情を演出。

顔まわりは逆巻き。顔から軽く逃げるような動きをつける。

前髪の2段目は逆巻き+根元ツイスト。毛束の中間まで巻き込んだら、根元を1回転ツイストして巻き収める。「これによってカールにズレが生まれ、より無造作な質感になります」

3段目は内巻き+根元ツイスト。毛先のリッジを根元のツイストによってばらけさせるイメージで行う。


表面はツイストスパイラルでよりラフな質感に。しっかりと毛束をねじり、中間からスパイラル状に巻きつける。この後、バックのハチ部分をサイドと同様に逆巻きにする。
ROD ON




ボリュームを抑えたい部分は逆巻き、しっかり立ち上げたい部分は平巻きで巻き分け、どちらも3回転以上のリッジ感に。さらにロッドに巻いてからの根元ツイストと、ツイストスパイラルをミックス。
WASH OUT




パワーの弱いコスメ系(システアミンベース)をつけ巻き。巻き上がりで、パワーの強い薬剤を再塗布。15分自然放置してチェックし、3分追加。お湯で中和し、2剤はブロム酸を5分-5分の2度づけ。2度目の塗布後すぐにロッドをアウト。弾力感のあるカールに。
FINISH




遊び心のあるデザインが完成。横にリッジを溜めるイメージでウェイトを感じさせつつ、ハチの膨らみは抑えられ、タイトさも感じるバランスを形成。カットによるレイヤーと低めのグラ、えり足のレザーのなじみ感とパーマがしっかりと連動しているのがポイントだ。パーマがちゃんと効いていながら、頑張っている感を感じさせない、絶妙な脱力感も杉本さんの得意とするところだ。
今回レクチャーしてくれたのは……「salon Lyla」杉本ケイタさん

すぎもとけいた。『サロン ライラ』代表。ル・トーア東亜美容専門学校卒業。2021年に同店オープン。パーマの匠として悩めるメンズを救済し、数多くの顧客が足を運ぶ。女性客からの支持も厚い。@salonlyla_sugimotokeita

【DATA】
salon Lyla
世田谷区北沢2-12-4 新第2マツヤビル4階
TEL/03-5787-8765
営業時間/火金13:00-22:00、水木12:00-21:00、
土11:00-20:00、日10:00-19:00
定休日/月
photo: Koda Toshimitsu text: Sugiura Akiko
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