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25 Feb 2026
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【撮 撮 獲(トトト)】JHAを“本気で獲りにいく”シューティングセミナー開催

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撮って、撮って、獲りにいく—— JHAを‟本気で獲りにいく”シューティングセミナー

2月17日、東京・青山のガモウ青山スタジオにて、シューティングセミナー【撮 撮 獲(トトト)】が開催された。定員100名は早々に完売。追加募集が行われるほどの反響を呼んだ本イベントのテーマは、ただひとつ。「JHAを本気で獲りにいく」こと。

日本の美容クリエイションにおける最高峰のフォトコンテスト、「Japan Hair Dressing Award(JHA)」。今回のセミナーでは、“セミナー用の作品” を撮るのではなく、「そのままJHAにノミネートできるクオリティで仕上げる」ことが明確なゴールに掲げられた。撮って、撮って、獲りにいく——。その決意を込めたタイトルが【撮 撮 獲(トトト)】というわけだ。登壇したのは、2020年のJHAグランプリ覇者「LECO」内田聡一郎氏、そして数々のクリエイションで存在感を放つ「Hank.」堀江昌樹氏、米澤香央里氏。さらに撮影を担当したのは、JHAグランプリ作品を多数手がけてきたフォトグラファー松山優介氏(Beauty Lab Chiyoda Studio)。

まず、撮影に向けて30分間、カットとスタイリングを最終調整。手を動かしながら、3名がJHAをはじめとするコンテストに参加するきっかけとなったエピソードや、モデル選び、今回の作品づくりに関する話をしながら、その場で出たオーディエンスからの質問にも答えた。その後、堀江氏、内田氏、米澤氏の順に作品の撮影がスタート。フォトグラファー・松山氏のセッションで、JHAに応募する「1枚」を突き詰めていく。
※本セミナーで制作された作品は、本年度の「Japan Hairdressing Awards(JHA)」へのエントリーを目的としているため、作品の詳細およびビジュアルの掲載は控えさせていただきます。あらかじめご了承ください。この記事では、当日会場で交わされたトークの一部をダイジェストでご紹介します。

JHAに応募しようと思ったきっかけ

内田氏「僕は若い時、一般誌に載ったりなんかしてある程度知名度はあったけど、美容業界において美容師としての腕は認められていないと感じていました。そんなある時、業界誌の扉を飾ったことをきっかけに “これだ!” と思いました。当時は自分の技術を証明したり、個性を世の中に発信していくには雑誌しかメディアがなかったから、そういうものを通して作品づくりをし始めたのがきっかけです」

堀江氏「僕は、美容師になりたいと思い始めた時から表現やクリエイションに興味がありました。最初に就職したサロンでもよく業界誌を見ていたので、作品撮りをしては業界誌に持ち込んで、たくさん話を聞いて、帰ってきてまた何か作る、ということをやっていました。内田さんが2018年のJHA新人賞にノミネートした時は、とても刺激を受けましたよ。 ‟自分もやろう”と」

米澤氏「私は、堀江さんがJHAにノミネートした際、授賞式に行ったことがきっかけでした。その時の熱気というか、雰囲気が圧倒的だったので、自分も参加してみようと思いました」


緻密に計算された毛束のニュアンス、ミリ単位で指定されるモデルの角度、そして作品の輪郭や質感を決定づけるライティング。JHAの頂点を見据えた「至高の1枚」を絞り出すため、妥協なき試行錯誤が繰り返される。わずか35分という限られた時間の中で繰り広げられた、カメラ前での凄まじい集中力と粘りを目前に、オーディエンスも固唾を飲んで撮影を見守った。

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撮影後、3名がそれぞれの作品について、そのコンセプトやテーマを、スケッチや具体的な資料をもとに解説。作品づくりにあたって、どのようなインスピレーションがあり、モチーフや構図、色彩にはどのようなリファレンスがあったかなどがプレゼンテーションされた。最後に「美容師にとってクリエイションとは」という、大きな命題について、ディスカッションが行われた。

美容師にとって、クリエイションとは

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堀江氏「クリエイションだからといって、特別なヘアスタイルを作っているわけではないです。メイク、ファッション、撮影の際のライティングでクリエイティブとして表現している。コンテストは、ルールの中で ‟自分が何者なのか” を表現する場。そういった意味では、スポーツ競技に近いと思っています。コンテストへの参加、作品づくりを通して培われた、瞬時の判断力や技術、スピード感などは、確実にサロンワークにつながっていると僕は思います」

米澤氏「クリエイションでは、ただ賞を獲りにいくためのものをつくるというより、自分のスタイルを貫いて賞を獲りたいという気持ちでやっています。やり続けることが大切だと私は思います。そうすることで満たされるものや得られるものが必ずありますから。振り切ったスタイルをつくれるようになると、今度は逆に ‟引ける” ようになるんですよ。すると、技術や表現の幅が出るので、それはリアルなサロンワークにもつながってきます。ナチュラルをつくるというのが一番難しいですから」

内田氏「僕は、美容師みんながコンテストに参加すべき、クリエイションをやるべきだと主張する気はありません。僕個人としては、コンテストはある種、ロマンのようなものがモチベーションになっています。ただ言えるのは、コンテストを通して作品づくりをするということ、つまり、 ‟アートなものを作る” ということのプロセスや、そこで得られる経験は、非常に価値のあるものです。それを通じて、自分自身が成長し、豊かになっていきますから。一方で、時代が変化していく中で、コンテストそのものが、本質的にクリエイティブであるかどうかは、美容師だけでなく、常に業界全体で考えていかなければならないことだと思っています」

松山氏「クリエイションは何より、 ‟自分を満たす、自分のため” のもの。表現ができる職業で、かつ、それを発表できる場があるなら、絶対利用した方が良いと僕は思います。僕自身は、作品の完成形は決め切らないで、現場でつくっていくのが好きです。正解がないものなので。今はAIで簡単にきれいなイメージが生成できる時代ですが、やはり人間が手作業で何かをつくり上げていくことは、今後も大切にしていくべきだと思ます。一生懸命つくった作品は、結果的に賞を獲る獲らないにかかわらず、必ず残っていきますからね」

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左から、Hank.米澤氏、千代田スタジオ フォトグラファー松山氏、LECO内田氏、Hank.堀江氏

今回の【撮 撮 獲(トトト)】が提示したのは、一枚の作品に対してどのように思考し、泥臭く手を動かすかという「制作のリアル」そのものだった。限られた時間の中で、「この1枚」というものを突き詰めるプロセスは、参加した学生や美容師にとって、完成された写真を見るだけでは決して得られない刺激や知見があったはず。また、セミナー中、参加者からの質疑応答や対話を通じても、技術的な工夫から創作に向き合う姿勢まで、多くの気づきが共有された濃密な一日だった。

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