レイヤー講座の第2回は美しいシルエットのボブヘアを紹介。
ミニマルなボブの丸みとツヤを引き立てるレイヤーの入れ方に注目です。

「GARTE」池田充聴/レイヤーボブのつくり方編
BEFORE

肩上のワンレンベース。毛量は多め。セニングを使わずにレイヤーで毛量をコントロールしていく。
BASE CUT

(左から)
①えり足で長さを設定。キワのギリギリでカット。
②2段目以降、後頭骨まで同様にカットする。
③4段目まで切り進んだ状態。
【point】
左手で押さえてしっかりテンションをかけて切ること。

(左から)
①バックセンターを引き出し、床と平行にレイヤーを入れる。
②レイヤーが入った状態。
③ひとつ手前のパネル上にダイレクションをかけながら切り進む。
【point】
オーバーダイレクションによって前下がりにレイヤーが入り、シェイプされる。

(左から)
①5段目以降、アウトラインに合わせてワンレングスにカット。
②耳後ろは穴が開きやすいので注意。ここからは耳後ろを起点に放射状にスライスを取る。
③つむじ周りは生えグセを生かすよう、テンションをかけずに引き出してカット。
【point】
5段目以降はコームスルーでテンションをかけすぎないこと。

(左から)
①耳周りは穴が開きやすい場所。まず耳の上をシザーでトンとタップする。
②耳の下もシザーでタップ。これによりゆとりを持たせておく。
③ゆとりのある状態をキープしてカット。やや長さが残っているのがわかる。

(左から)
①同様に耳の上下をタップして2段目、3段目もカット。
②3段目まで切ったら、真上にパネルを引き上げて内側にレイヤーを入れる。
③4段目をかぶせて同様に耳周りにゆとりを持たせてカット。
【point】
真上に引き上げてレイヤーの段差をしっかりつける。

①前髪のカット。1線目を床と平行にまっすぐ引き出してカット。
②2線目以降、水平(=ホリゾンタル)にスライスを取る。
③1線目より1㎝長さを残してカットする。
【point】
1線目のみ短くすることで顔とのなじみをよくする。

①ベースカット終了。この時点ですでにコンパクトな形が完成。
②ドライカットは前髪のみ。床と平行に引き出して微調整する。
③最後に、デザインの味つけとしてジグザグのラインをつくる。
FINISH

COLOR
ターコイズ調のブルーが狙い。19レベルまでリフトアップして、ファントムシアン(キラテラ):ネイビー(エドル)=1:10%をオンカラー。
カラー担当/KAORI(GARTE)

今回レクチャーして下さったのは……
「GARTE」池田充聴さん

いけだあつとし。『ガルテ』代表。国際文化理容美容専門学校国分寺校卒業。都内有名店を経てイギリスに留学。帰国後、22歳という若さで同サロンの前身となる『グラデュエイト』をオープン。約3年後に『ガルテ』にサロン名を変更。2017年、2018年とサスーンのカットコンテストで2年連続優勝。2022年、GAMOのエリアサーキットで優勝。他にも数々のコンテストで入賞を果たす、業界でも注目のカットの名手。
撮影/国府田利光 取材・文/杉浦亜希子