約3年9カ月ぶりに完全体での活動を再開したBTSが、5th Album『ARIRANG』のリリースを記念し、2026年3月21日夜に、韓国・ソウルの光化門広場一帯で『BTS THE COMEBACK LIVE | ARIRANG』を開催した。2022年10月の『Yet to Come in BUSAN』以来、長い時を経て再び7人が同じステージに立つ特別な一夜は、全世界にリアルタイム配信され、その“帰還”を強く印象付ける歴史的な瞬間となった。

日が落ち、ライトアップされた会場に高まる期待。ついに7人がステージへ姿を現すと、観客の歓声は一気に最高潮へと達した。オープニングを飾ったのは、5th Album『ARIRANG』の1曲目でもある「Body to Body」。韓国の伝統民謡「アリラン」の旋律をサンプリングしたこの楽曲で幕を開けるという演出は、今回のアルバムのコンセプトを象徴するものでもあった。「I need the whole stadium to jump」というフレーズに呼応するように、観客とメンバーが一体となって跳ね、序盤から会場には境界線のない熱狂が広がる。
続く「Hooligan」「2.0」では、黒いマスクをまとったダンサーたちとともにパフォーマンスを展開。新作からの楽曲を立て続けに披露し、これまでとは異なるサウンドと表現で“新しいBTS”の幕開けを強く印象付けた。

MCでは、5th Album『ARIRANG』について率直な思いも語られた。「これまでのスタイルと違う曲を用意したから正直不安もあった」と吐露しながらも、「どのようなアーティストを目指すべきか、その答えは外ではなく自分たちにあった」と語り、自らの信念を貫いた作品であることを明かした。変化と継続、その両方を見つめ直した制作過程が垣間見える場面となった。
中盤では、世界的ヒット曲「Butter」のイントロが流れた瞬間、大歓声が巻き起こる。軽快なリズムに合わせて観客が体を揺らし、“BTSらしさ”が健在であることを証明。さらに「MIC Drop」では圧倒的なパフォーマンスで観客を圧倒し、トップアーティストとしての貫禄を見せつけた。


後半は再び新曲パートへ。「Aliens」「FYA」「SWIM」「Like Animals」「NORMAL」と、5th Album『ARIRANG』収録曲を次々と披露。この日初披露となった「SWIM」では、リリースからわずか1日にもかかわらず観客がコール&レスポンスで応え、すでに新たな代表曲の兆しを感じさせた。アルバム14曲中8曲をライブで初披露するという構成は、今回のカムバックにかける強い意志の表れでもあった。
「NORMAL」歌唱後には、メンバー同士でお気に入りの楽曲について語り合う和やかな場面も。
Jimin「曲、本当にいいですね!」
RM「結構いいよね」
j-hope「ARMYの皆さん、曲、いいですよね?『NORMAL』は僕が大好きな曲なので特別です。皆さんは何の曲が好きですか?」
Jungkook「僕は『FYA』が好きです」
Jin「僕は『Into The Sun』が好きです」
Jimin「僕は『they don’t know bout us』」
SUGA「僕は『Body to Body』」
RM「僕はずっと変わるんです。午前までは『Body to Body』だったけど、『Like Animals』に変わりました」
V「僕は『Aliens』です」
j-hope「全部いい曲ですよね。ARMYの皆さん、戻って来れて本当に幸せです。すべての瞬間は皆さんのおかげです。BTS2.0はまだ始まったばかりです」
野外ステージならではの開放感と楽曲の魅力が重なり合い、楽しいTALKが共有されたひと時だった。






メンバーそれぞれのコメントも印象的だった。リハーサルで負傷し一部パフォーマンスを制限していたRMは、スタンドマイクや着席でステージをこなしながらも存在感を発揮。MC中に立ち上がると、その椅子にさりげなくVが座ってしまい、思わずツッコミを入れる場面もあり、変わらぬ関係性を感じさせた。Jinは「数年前釜山コンサートで『僕たちを待っていてほしい』と伝えたことが、今でも鮮明に記憶に残っています。こうしてまた、皆さんに会うことができて、本当に感謝していますし、幸せです」と再会の喜びを語る。SUGAは「僕たちが最後まで守るべきものが何か、また変化すべきものは何かについて本当にたくさん悩みました。そうした感情さえも、すべて僕たちの姿なのだと思っています」と5th Album『ARIRANG』の制作意図を明かし、Jiminは「僕たちはそんなに特別な人ではないけど、keep swimmingしたらいつか答えを見つけられると信じています」と「SWIM」に込めた思いを説明。Vは「僕たちにできることは、ただ止まらずに一歩ずつ、曲を出して、公演をして、ARMYの皆さんにいい姿を見せて、それが僕たちがするべきことだと思うし、前進することだと思っています」と語り、Jungkookは英語で「新曲のステージは緊張したけど楽しかった」とグローバルファンへメッセージを届けた。
終盤には「Dynamite」を披露。多幸感に満ちた空間が広がり、会場は笑顔に包まれる。そしてアンコールでは「Mikrokosmos」を歌唱。紫のペンライトが夜空を彩る中、JIMINとVが手を取り合う姿も見られ、再びそろった“完全体”の絆を象徴する感動的なフィナーレとなった。
約4年近い時を経て実現した7人でのステージは、単なるカムバックにとどまらず、BTSという存在の現在地と未来を示すものだった。変化を恐れず、それでも自分たちらしさを失わない——5th Album『ARIRANG』とともに始まったBTSの新章は、世界中のARMYとともに力強く動き出している。

(P)&(C)BIGHIT MUSIC / Netflix
取材・文/Men’s PREPPY
Information
BTS The 5th Album 『ARIRANG』(2026年3月20日発売)
グループのアイデンティティと人生を歩む中で直面する多様で普遍的な感情を込めたアルバムタイトル曲「SWIM」、人生の波の中で止まることなく泳ぎ進む姿勢

全世界が待ち望んだBTSが、3月20日にThe 5th Album ‘ARIRANG’で帰ってきた。約3年9ヶ月ぶりとなる完全体でのカムバック。『ARIRANG』は、グループのアイデンティティと彼らが向き合ってきた普遍的な感情を凝縮したアルバムだ。韓国の代表的な民謡「アリラン」をタイトルに選び、BTSのルーツと2026年現在、7人のメンバーが抱く感情を音楽で表現した。時代を超えて大衆の心に刻まれてきた「アリラン」のように、新譜が時空を超えて多くの人々に響き、長く記憶されることを願う想いも込められている。
■TRACK LIST
- Body to Body
- Hooligan
- Aliens
- FYA
- 2.0
- No. 29 Interlude
- SWIM
- Merry Go Round
- NORMAL
- Like Animals
- they don’t know ’bout us
- One More Night
- Please
- Into the Sun