PREPPY2026年8月号連動
K-POPアイドルや韓国ドラマでメイクを手がける、『YU1L×Joy187』のトップディレクター、ハン・ダヘさんが、本場韓国の「水光肌」と「骨格デザイン」の神髄を伝授。韓国メイクと日本のメイクの違いをひもときながら、洗練された韓国メイクのテクニックを学びます!
美しい水光肌で魅せるナチュラルメイク

「肌の内側からにじみ出てくるツヤを生かすことが韓国メイクの最大の特徴。そのためにも、ファンデはクリームタイプを使い、薄くのばすことが大切です。厚みを残さないためにも、下地やトーンアップカラーは使いません。ツヤが欲しいときは油分の強いファンデを少し混ぜたり、肌色をコントロールしたいときは、色違いのファンデをミックスして色をつくります。また、マットに仕上げてしまうと、肌がきれいに見えないため、パウダーは不要。外出先で油分を抑えるために使う程度がいいですね」
ダヘさんが仕上げるメイクは?

顔のバランスをデザインし、完成された美しさをつくり上げる“技術型” メイク。ナチュラルなのに洗練され、まるで芸能人のような印象へ導くのがダヘさんメイクの特徴です。
韓国と日本のメイクの違いをチェック!

【肌】厚みをつける場所をコントロールする

ファンデは質感と色をミックスして肌色をつくる。パーツ毎にしっかりスポンジでのばし、厚みを残さない。
【目元】ナチュラルメイクの要は自然な目元

アイカラーはヌーディなものより、血色よく見せてくれるものを。涙袋にも柔らかく色をのせ、立体感を意識して。
【立体感】陰影設計で骨格補正

こめかみからもみあげ、えらにかけてしっかりシェーディングを入れ、シャープなフェイスラインに。小鼻にもシェーディングを入れ、鼻を高く見せます。
動画でチェック!①
■Before

印象重めな一重まぶた。ほおからこめかみの距離が長く、のっぺりと見えがち。
■AFTER

目元にしっかり色味を入れて印象的な表情に。シェーディングでメリハリがつきました。
PROCESS

(左から)
①メイクのスタートはスキンケアから。メイクの化粧水で肌を整えます。日本人と韓国人の肌質に大きな違いはありません。とはいえ、肌の美しさがメイクの仕上がりを左右するので、毎日のスキンケアが大切です。
②肌タイプに合わせ、美容液+乳液で肌を調えて。

(左から)
③肌に合わせて、クリームファンデの色を調整。韓国メイクの透明感のある華やかな白肌づくりには、少し明るめのファンデがオススメ。片側のほおにのせます。
④スポンジを使い、半顔に薄くのばしていきます。このとき、ファンデをのばした後、スポンジでやさしくたたきこみ、薄くのばしていくのがポイント。

(左から)
⑤日本では、一般的に顔全体に点でファンデをのせ、のばしていきますが、韓国メイクは部分ごとに仕上げていきます。左ほお→右ほお→おでこ→あごと、ポイントごとに進めて。
⑥スポンジの使い方も重要。スポンジは面を変えながら、細かく塗り分けて。余分なファンデで厚塗りにならないよう、薄く均一にのばしていきます。

(左から)
⑦シミやソバカスなど気になるポイントは、ベースメイクを仕上げてからカバーします。コンシーラーはパレットタイプなど、固形クリーム系がオススメ。目の下のクマは細身の平筆で薄く何層かに分けて重ねながらカバーします。
⑧シミやソバカスは、細筆を使い、点で隠します。

(左から)
⑨アイホールにアイカラーを。ナチュラルメイクのため、アイカラーは血色をよく見せてくれる色を。
⑩ビューラーで軽くまつげをあげます。
⑪まつ毛とまつ毛の間のすき間を埋めるようにクリームタイプのアイラインをのせて。

(左から)
⑫目元に立体感をつけるため、涙袋にもアイカラーを。
⑬眉の薄いところはペンシルで書き足して。
⑭スクリューブラシで眉の毛流れを整えます。

(左から)
⑮シャープなフェイスラインを演出するため、シェーディングを。もみあげからえらにかけて、フェイスラインを引き締めるようにブラシを入れます。
⑯日本では、おでこ~眉下、眉下~鼻下、鼻下~あごの長さをそれぞれ均等に見せるようにメイクを施しますが、韓国メイクは、人中からあごまでを短く見せるのがポイント。そのため、人中に薄い影を入れます。
⑰小鼻にもシェーディングを入れて、鼻を高く見せます。

⑱唇は、リップペンシルで上唇をややオーバーリップに描きます。そうすることで、人中を短かく見せることができます。
⑲下唇もオーバーリップで描き、唇をぷっくり見せて。
⑳口紅は、顔色を血色よく見せる色を選んで。
動画でチェック!②
FINISH

短所をカモフラージュし、長所を最大限に生かす――それがメイクの基本。この考え方は日本も韓国も変わりません。ただ韓国メイクは、肌の透明感を徹底的に追求し、アイカラーやアイラインで目元を強調するのではなく、本来の骨格を生かしながら、眉やまつげ、涙袋で立体感を演出し、バランスを整えるのが特徴です。
韓国メイクが目指しているのは、別人になることではなく、自分らしい美しさをより鮮明に映し出すこと。その繊細なプロセスの先に、多くの人を惹きつける“韓国らしい美しさ”があるのです。
今回レクチャーしてくれたのは……
「YU1L×JOY187」ハン・ダヘさん

ハン・ダヘ。『ユイル×ジョイ187』トップディレクター。SHINee、XG など、世界的に活躍するK-POPアーティストのメイクを担当。「透明感」と「骨格デザイン」を軸にした韓国式メイク技術の第一人者。Instagram @yu1l_official