PREPPY

1 Aug 2025
1 Aug 2025
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新しいチャレンジには怖さやしんどさがつきもの。でも、その先には必ず達成感があるから頑張れる。JURK朝日美月祈のクリエイションとインタビュー

自分の好きなデザインを追い求めて『ユルク』へ飛び込んで以来、若手の頃からたくさんのチャンスをつかみ、『ユルク』の顔とも言える存在に。サロンワークも創作活動も、外部活動もすべて全力で向き合う朝日さんの原動力は、意外にも「自己肯定感の低さ」でもあるという。昨日よりも前進している自分を追い求め、朝日さんの挑戦は続く。

今までの業界誌で見たことのないものを

今回の撮影はかなり自由に表現していいということだったので、自分のやりたいこと、好きなものをあらためて整理するいい機会になりました。せっかくなら、今までの業界誌でも見たことがないような表現に挑戦したいと思って熟考しました。インスピレーションとしては大好きなヨーロッパのカルチャー。ただ、特定の国や文化にフォーカスすると表現が狭くなりそうだったので「夢」をテーマに、ファンタジー感と、トレンドも意識した作品に。

作品を発表する機会を、若手の頃からたくさんいただいたからこそ、また同じ?と思われたくないというプレッシャーもあって。守りに入らず、ショートやアレンジなど、今まであまりやらなかった技術も盛り込んでのチャレンジでした。

区切りとなる、コンテストへのチャレンジ

『ユルク』に入社して4年目から年に2、3回はコンテストに挑戦してきました。最初は、名古屋の『ユルク』が東京に出店したばかりのタイミング。私がコンテストで結果を出すことで、東京での認知度を高めたいと思ったことがきっかけです。入社当初、代表の沢井(卓也氏)がコンテストに向けて深夜まで練習する姿を見ていて、「あんなにうまい人がこれだけの練習をするなら、自分はその100倍はやらないと結果を残せない」と思い、まわりが引くくらい練習しました(笑)。その結果、努力はやっただけ返ってくるんだという成功体験につながりました。その最初の“やっただけ”がとんでもない量だったので、そこがずっと私の基準になっています。

実は、今年はもうコンテストには出ないつもりで。まわりにもそう宣言していたんです。昨年まででやり切った感覚があったし、今年はヘアショーの出演や、セミナー、撮影もたくさん控えているので、そちらに集中しようと思って。でも、ある大きなコンテストのフォト応募締切の朝、「出さないと後悔しそう……」と思い、急遽撮影して応募。そして予選を通過しました。そのコンテストは、一昨年新設された部門で初代グランプリを獲得し、昨年は準グランプリに。2連覇を狙っていただけに、それを逃した悔しさが心のどこかにありました。コンテストへの挑戦は、いったんこれで区切りをつける予定です。後輩の指導やサロンワークもしっかりやりつつ、悔いが残らないようにラストチャレンジしてきます。

自己分析すると、私はポジティブの皮をかぶったネガティブなんです(笑)。自己肯定感が低くて、自分に満足できないタイプ。だからこそ、もっと努力しよう、頑張ろうと思えます。やらないと自分を肯定できないので。もっと楽観的にいきたいと思うこともありますが、性格的に無理そうです(笑)。

海外で見た景色で、視野が一気に広がった

今年の春、コンテストの副賞としてマルタ島へ行き、世界から1200人もの美容師が集まる、グローバルなイベントに参加させていただきました。その経験は人生観が変わるほど、すばらしいものでした。世界中のトップ美容師たちがいて、セミナーを受けたり連日パーティに参加したり。そこで見る技術やデザインは、リアルで見ないと感じられない体験だったと思います。世界の美容師とお話をするうちに、自分の中で知らないうちに抑え込んでいた部分に気づいたり、もっと自由でいいんだと思えて、視野が広がったことを実感。日本の美容もすばらしいし、多くの経験を積ませていただきましたが、まだまだ知らないことがあったんだなと思えました。

今後も、もっともっと視野を広げて、美容師としての活躍の場を広げていきたいですね。私は挑戦することがとにかく好き。新しいチャレンジには常に怖さやしんどさもあります。でも、その先に必ず「やってよかった」と思えることがわかっているので、これからも止まらず挑戦していきたいです。

大好きなヨーロッパのカルチャーを感じさせながら、実在する国ではないようなファンタジックな世界観に。ファッションとヘア、光を通して、夢の中にいるような作品を描いた。保守的にならず、自分にとっても、見る人にとっても新鮮であるものに。

あさひみつき。『ユルク tokyo』スタイリスト。日本美容専門学校卒業。都内1店舗を経て、名古屋『ユルク』に入社。2022年、東京・南青山に出店した『ユルク トウキョウ』のオープニングスタッフとして参加。繊細なデザインカラーで頭角を現したが、カットやパーマ、アレンジとオールラウンドに技術力を高め、業界誌やセミナー等引く手あまたの存在に。コンテスト受賞歴も多数。@mitsuki_jurk

JURK TOKYO
東京都港区南青山6丁目7−2 Vort南青山I 1F
03-6450-5111

photo:Sano Kazuki(CHIYODA STUDIO) styling:Kawakami Maruri  text:PREPPY

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