【今月のお悩み】サラサラした髪質。年々、ペタンとつぶれて淋しげに見える…。
もともと柔らかい直毛という今回の相談者。年齢と共に髪質が細くなるにつれ、動きとボリュームが出にくく、扱いづらさを実感。小山さんのシグネチャーヘア「白髪メッシュ」でお悩みを解決!
【BEFORE】

【AFTER】上品な「白髪メッシュ」でメリハリのある大人髪へ!

相談するのは…菊池直登さん(会社員)
解決してくれたのは…小山翔馬さん(Miyu’s Shibuya Flag)

小山さん(以下小山) こんにちは。前回お話しした「白髪メッシュ」、入れていきましょうか。メッシュは半年ぶりですね。
菊池さん(以下菊池) お願いします。(メッシュを) 前に入れたとき評判がよかったんですよ。最近、髪がつぶれやすいのもちょっと気になっていて。
小山 湿気もありますからね。メッシュを入れると立体感が生まれてメリハリも出ますよ。
菊池 (メッシュキャップをかぶって) 久しぶりだなあ、これ。キャップをかぶるので地肌に薬剤が付かず、安心ですね。
小山 キャップから引き出すので、メッシュの分量が見てわかりやすいのも利点です。今日は僕のスタンダードなデザインにしていきますね。
菊池 どう違うんですか?
小山 少し細めのメッシュで、分け目を起点に入れていきます。カットラインに合わせるので毛流れがきれいに強調されるんです。目立ちすぎることなく、でもちゃんとメッシュ感やデザイン性も楽しめますよ。
菊池 絶妙なところなんですね! よろしくお願いします。
小山翔馬さんのお悩み解決テクニックを解説!
BEFORE




サラサラとした柔らかい髪質。太さ、毛量は普通。半年前のメッシュが毛先に少し残っている。

メッシュキャップを被せる前に仕上がりのイメージに合わせて髪を整える。今回はやや右にパートをつけた毛流れスタイルに。

前髪を立ち上げるスタイルのため、根元の立ち上がりをつぶさないようにして前からキャップを被せる。

キャップを装着。この時、パートに沿ってキャップの穴が来るようにしている。

デザインのポイントとなるパートの横から開始。欲しい太さで毛束を引き出す。

さらにその毛束をコームで梳かす。このひと手間が大事。パート横を引き出したら、カットラインに合わせて全頭行う。

CLOSE UP!
スティックで引き出す時は頭皮に当たらないように注意。頭皮に対して約30度の角度で構えるのが目安。

先端で毛束をすくい、引き出す。毛束が1カ所に固まらないよう、上下左右で交互になるよう取っていく。

引き出し終えたら毛先の分量、厚みをチェック。メッシュキャップのいいところはこの段階でさらに分量を増やしたり、減らしたりするなど調整できること。
CAP ON




ヘビーサイドは多め、ライトサイドは少なめ。さらにつむじ周りは毛束をより細くする。特に表面は一番見えてくる部分のため、左右の毛束の太さを均等にするよう意識。

ブリーチ剤は粘度をやや固めにして液ダレを防ぐ。(穴から薬剤が入ってしまうのをセーブ)。2剤のミックス量は粘度を見ながら。グレイヘアのリタッチ時くらいの固さを目安にする。

塗布量は多め、しっかりと溜めて塗る。毛束の中でムラがないように刷毛をウェーブ状に動かしながら。前髪を塗る時は薬剤が飛ばないよう左手でケアする。

低温で加温20分。タオルで拭き取る。1回目のブリーチで15レベル程度にトーンアップ。

2回目も同様に低温で加温20分。19〜20レベル程度までリフトしている。
BLEACH FINISH




ブリーチ終了。地毛とメッシュ部分のコントラストをこのまま生かすよう、この後のオンカラーレシピを工夫する。

根元に薬剤を塗り、時間を置かずにすぐにシャンプー台へ。毛先までカラー剤をのばして軽くもみ込み、流す。〈レシピ〉イルミナ サファリ:コレストン 9/81=2:1(AC3%)
FINISH




ホワイトがきれいに映える「白髪メッシュ」が完成。前髪の立ち上がり、サイドの毛流れにメッシュが連動。スタイルを際立てて立体感もアップ。
STYLING
ハンドドライ後、バームにオイルを1プッシュ加えて全体になじませる。手グシでかき上げるようにして内側にもなじませ、毛流れを整える。*ブラシやヘアアイロンは使わず、すべて手グシで行うのも小山さんのこだわり。スタイルの再現性が高く、家でも同じように楽しめる。
【WHAT’S 白髪メッシュとは?】
小山さんのシグネチャースタイルである「白髪メッシュ」。提案の開始は2024年9月から。白髪への悩み、メッシュという言葉の身近さと絶妙なネーミング効果によってたちまち大人世代から支持を獲得した。
提案をスタートさせてからは「メッシュをきれいに見せるにはカットの大事さを痛感した」という。毛流れをきれいに整え、不必要な削ぎは行わない。結果、持ちのよいヘアができあがり、喜んでもらえることにつながる。
白髪悩みをカバーしつつ、デザイン性を上げ、きれいな毛流れを長く楽しめる。それがこの白髪メッシュの人気の理由だ。
今回レクチャーしてくれたのは……「Miyu’s Shibuya Flag」小山翔馬さん

こやましょうま。『ミユーズ 渋谷フラッグ』スタイリスト。埼玉県理容美容専門学校卒業。大人世代へのハイライト「白髪メッシュ」が話題に。連日多くの顧客が通う。@miyus_shoma
【DATA】
Miyu’s Shibuya Flag
東京都渋谷区宇田川町33-6
渋谷フラッグビル9F
TEL/080-4174-6950
営業時間/平日11:00〜21:00
土日祝10:00〜19:00
photo: Fujiki Miho text: Sugiura Akiko
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