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26 Oct 2025
26 Oct 2025
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全国で活躍するクリエイターをピックアップ!Pick up CREATORS Vol.04

能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県はもちろん、影響を受けた富山県、福井県のクリエイターたち。逆境でもクリエイションを頑張り続ける4名の作品をチェキラ!

Pick up1

theme-1:surreal
「クリエイション活動は行っていたのですが、能登半島地震後に参加したボランティアカットで、多くのクリエイター美容師と知り合い、いい影響を受けることができました。歴は3年ですが、貴重でかわいいもの、毒気のあるものにインスピレーションを受ける自分に気付きました。ピンクの作品は、リップメイクを中心に構成。アイロンでくるくるにしたウィッグのヘアと衣装のふわふわ、もこもこなどいろんな質感を合わせ、“奇妙だけどかわいい”を表現しています」

photo:Sakashita Yujiro(Mbs labo)make-up:Ikeda Asuka(Un Fleur)

theme-2:vintage
「初めて地毛で挑戦した作品。外国のレトロな人物写真が好きなので、ただ立っているだけでかっこよく品のある、古さを感じない内面からにじみ出る美しさをつくりたいと思い、“しなやかさと内に強さを秘めた女性”をイメージしました。今は表現したいことがいっぱい。想いを形にできるようになり、去年からコンテストにも挑戦するように。HKHA2024で審査員賞をいただいたことで、よりクリエイションを頑張りたいと思うようになりました」

photo:Sakashita Yujiro(Mbs labo)make-up:Sakashita Hazuki(Mbs labo)

SALON:Un Fleur (石川県金沢市)
NAME:池田あすか
美容師歴:19年 クリエイション歴:3年
いけだあすか。『アン・フルール』スタイリスト。京都美容専門学校卒業。地域密着型のサロンに勤め、幅広い層のお客さまに喜ばれる技術を提供できる美容師でいられるよう日々精進している。Instagram @asuka_ike

Pick up2

theme-1:lotus bloom
「クリエイション歴は7年。クリエイター美容師の方々に学び、DADAデザインアカデミーに通って作品づくりの基礎を学び、今はlogyでさらに知識を深めているところです。最近は“ヘンテコだけどかわいいもの”が好き。こちらは、泥水の中で育ち、美しい花を咲かせる蓮の清らかさや神聖さをイメージした作品。顔まわりは地毛、トップやえり足はウィッグを使い、美しくも逆らう流れを感じる長短のバランス。顔まわりの生まれたてのうぶ毛のような柔らかさやフィット感。アンバランスだけど心地のよいバランス感を目指して仕上げました」

photo:Teruya Hiroyuki(in chelsea)make-up:Kameoka Natsumi(Cedar)

theme-2:水墨画
「イメージしたのは日本人独特の美意識、わびさび。和のイメージを出したくて、モノクロ撮影で水墨画のような雰囲気が出るように絵づくりを行いました。筆で描いたようなとめ、はねを髪の毛でつくり、そこにじゅわっとにじみ出る未完の美、静けさを表現しています。ショートレングスのモデルさんに、部分ウィッグをパネル状にし、ジェルとスプレーで固めて貼り付けました。私は、リアルではカットにこだわりたいと思っていますが、ウィッグを使うならとことん振り切ってヘアの可能性に挑戦したいと思っています」

photo:Nakayama Naoto(STUDIO mag)make-up:Kameoka Natsumi(Cedar)

SALON:Cedar(富山県射水市)
NAME:亀岡夏未
美容師歴:20年 クリエイション歴:7年
かめおかなつみ。『シダー』オーナー。石川県理容美容専門学校卒業。ヘアだけでなく、ヒトを大事にし、そのヒトに合った再現性の高いヘアをデザインできるよう心がけている。Instagram @okameka

Pick up3

theme-1:Ethereal

「空気のように軽く、この世のものとは思えないほど美しい、神秘的なニュアンスを表現する “Ethereal(エセリアル)”をテーマに、儚く透明感のある美しい女性像を表現しました。僕の作品の特徴であり、武器でもある“動”の質感を生かすようなカラーデザイン。ウィッグをカラリングして、綿毛のように仕上げ、後れ毛のみ地毛を生かしています。ウィッグだからこそできる白黒のコントラストがポイント。両作品とも自分で撮影しているのですが、ライティングも単調ではなく、シンプルかつデザイン性を意識して陰影が際立つようにしてみました」

photo:Sakashita Yujiro(Mbs labo)make-up:Sakashita Hazuki(Mbs labo)

theme-2:Void Edge
「両作品は対で撮り下ろしたもの。上の作品がカールで、下の作品はストレートというように対比させるように仕上げました。テーマは“Void Edge”。鋭い刃物のような緊張感と強い意志をダークなヘアと衣装、明るめのライティングで曖昧さを演出しています。JHA2024で優秀新人賞をいただいたときは正面振りの作品だったので、新境地を開こうと横顔の作品づくりに挑戦。もちろん、首のラインがきれいなモデルさんだったので、横顔がぴったりハマると感じたことがいちばんなのですが。今回、横顔のつくり込みの難しさを感じることができました」

photo:Sakashita Yujiro(Mbs labo)make-up:Sakashita Hazuki(Mbs labo)

SALON:Mbs labo (石川県加賀市)
NAME:坂下裕次郎
美容師歴:22年 クリエイション歴:4年
さかしたゆうじろう。『エムビーエスラボ』代表。ミエ・ヘア・アーチストアカデミー卒業。すべての素材を美しくすることを信条とする。能登半島地震後は、被災者に向け、ボランティアカットを企画・運営した。
Instagram @mbslabo_yujiro1221

Pick up4

theme-1:ネオレトロ
「見てて飽きないデザイン、新しさを感じてもらえるものは何かを考え、辿り着いたのがこちら。古く懐かしいものを新鮮に感じたり、時代感を感じつつも近未来を思わせるような、洗練されたデザインを意識して仕上げました。事前にデッサンしてテーマを考え、製図。ウィッグで試して撮影しては、やり直し……。最初はオールオレンジで仕上げたのですが、黒を加えることでヘアが締まると考え、ヘアカラーに黒を追加しました。グラデーションカットも昔からあるデザインですが、見せ方ひとつで新しく感じられるものですからね」

photo:Ito Kenji(idea) make-up:Kudo Yuka Color:Usui Shunta(graf)

theme-2:交差する余白
「こちらの作品は、モード感の中にプラスαのナチュラルさを加え、“交差”をテーマに、一本の線や髪が交差するバランスなど、いろんな要素をヘアに落とし込んでいます。ショートマッシュをベースに、フロントにかけて前下がりに切り込みつつ、丸みと柔らかさを交差させてアシンメトリーに仕上げました。8年前、『もっとうまくなりたい』と思い、『VeLo』鳥羽直泰さんのアカデミーに参加。今年、やっとJHAにノミネート。苦しみも多いのですが、苦しいからこその喜びもひとしお。自分の“好き”でこれからも勝負していきたいと思います」

photo:Ito Kenji(idea)make-up:Ujikawa Rino(nico hair)

SALON:graf(福井県敦賀市)
NAME:森下友昭
美容師歴:24年 クリエイション歴:8年
もりしたともあき。『グラフ』代表取締役。福井県理美容専門学校卒業。個性的でありつつも、その人がもつ雰囲気を重視したデザイン提案を得意とする。Instagram @graf_morishita

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