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26 Jun 2025
26 Jun 2025
hair

パーマの名手・貴龍さんが指南。これから挑戦したいパーマ【vol.2 layer wolf × kink perm】

一世を風靡した「重めマッシュ×強めのリッジパーマ」からトレンドは激変。

今、そしてこれから来るパーマをイチ早く知りたいと『レクタ』貴龍さんの連載が開始。第2回は変則系のツイストパーマに迫る。

“パーマ感“を楽しみたい男性のために考案したパーマ。

ツイストさせるが、ツイスト部分は巻き込まない。なんとも変則的なアプローチながら仕上がりは有無をいわさぬカッコよさ。貴龍さんにその理由を聞いた。

「取り出した毛束の根元1/3付近をねじり、中間から毛先のねじっていない部分をロッドに巻きつけます。これは中間にリッジを効かせつつ、そのリッジをバラけるようにして“抜け“をつくりたいから。根元をねじることで毛束がほつれるようにしています。ツイストするのはいわゆるチリッとした質感のためではないんです」

 細かく強いパーマのトレンドは落ち着いてきたが、“パーマ感“のあるスタイルが依然として好きなメンズのために考えたという。抜けと遊び、きれいなリッジが同居し、大人っぽい雰囲気も漂う。

「男らしさを感じる、芯のある男性像につながると思います。そのため、若い世代だけでなく、働く男性のお客様にも喜んでいただけていますね。根元のツイスト部分が揺れとなって毛束が落ちるので、リッジが強くても広がらず、シルエットはコンパクトに決まります。実は骨格補正の要素も持っているパーマなんです」

ツイストの向きとロッドに巻く向きを変えてつくられた無造作なカール。

前下がりのカットラインに合わせてウェーブのスタート位置を前下がりに操作。このいい塩梅の溜まり感の秘訣だ。「スタイリングはフォームをまんべんなくなじませて自然乾燥し、グリースでウェット感をプラス。軽く散らすようにして仕上げます」

『レクタ』貴龍さんが解説!

BEFORE

カットはセイムレイヤー寄りのローグラデーションでつなげ、えり足はハイグラデーション、トップはレイヤーでつないでいる状態。パーマ履歴は半年前。

バック

すべてつけ巻き。システアミンベースのクリームを使い、柔らかい質感をつくる。

ペーパーで挟み、根元1/3をねじる。残りの2/3はねじらないことがコツ。

ねじっていない中間〜毛先を巻く。10㎜でスパイラルで1.5〜2回転。えり足は右に流れる生えグセが強いため、左を細かく分けて本数を増やす。

右耳後ろはサイドのツーブロの高さで分ける。耳のつけ根から前下がりに毛束を取り、リバースにねじり、毛先がフォワードになるよう12㎜でスパイラル巻き。

隣の毛束はフォワードにねじり、リバースに11㎜でスパイラル巻き。さらにその隣はフォワードにねじり、リバースに10㎜でスパイラル巻きと交互にする。

バックも同様にしてねじりと巻きつける向きを変え、隣合う毛束を交互にする。ラフさをつくるポイント。

サイド

こめかみが割れやすいので生え際の形に沿ってスライスを取る。奥(=耳上)の毛束をスライスの端に集める。*前下がりのカットラインに合わせてダイレクションをかける。

ステムをキープしたまま、フォワードにねじり、リバースに13㎜でスパイラル巻き。

手前(=耳前)の毛束は前下がりのウェイトをつなげるようステムを少し下げる。リバースにねじり、フォワードに13㎜でスパイラル巻き。ここをフォワードにすることで顔にかかる毛束をつくり、雰囲気を出す。

こめかみは額の形に合わせて毛束を取り出す。巻き方は同じ。フォワードにねじり、リバースに14㎜でスパイラル巻き。

フロント

前髪はラウンドのカットラインに合わせて毛束を取る。巻き方は同じ。12〜13㎜でリバース、フォワード交互にスパイラル巻き。

ミドル

ゴールデンポイントを軸に、オーバー(=表面)、ミドル(=ハチまわり)でセクションを取る。ミドルの耳上の毛束は、サイドと同様にステムを引き上げる。

ステムをキープして、フォワードにねじり、リバースに17㎜でスパイラル巻き。

ミドルのフロントはレンガ状にスライスを取り、巻き方は同じ。20㎜でリバース、フォワード交互にスパイラル巻き。

ミドルのバックも同様。レンガ状にスライスを取り、15〜17㎜でリバース、フォワード交互にスパイラル巻き。

オーバー

オーバーも同様。レンガ状にスライスを取り、23㎜でリバース、フォワード交互にスパイラル巻き。

つむじまわりはねじらず、ふんわりとさせる。アップステムで引き出し、26㎜で中間から巻きつける。

ROD ON

根元をねじり、中間〜毛先をミックスのスパイラル巻き。巻き方が同じだからこそ、ステムやロッドの収まる位置にこだわり、デザインをコントロール。アップステムで根元を起こしたり、ステムを下げて前下がりを強めるなど、骨格補正にもつながる。

WASH OUT

巻き上がりから8分自然放置して中間水洗。2剤はブロム酸で5分-5分の2度付けにする。

FINISH

スタイリングはパーマのおかげでシンプルでOK。ウェットの状態で固まらないタイプのミルクフォームをなじませて自然乾燥。グリースをそら豆2つ分くらいの量を数回に分けてもみ込み、ツヤを出す。

今回レクチャーして下さったのは……「RECTA」貴龍さん

よしたつ。『レクタ』ディレクター。国際文化理容美容専門学校国分寺校卒業。ひと目でそれと分かる、貴龍印の効いたムードあるパーマは業界内外にファン多数。@yoshitatsu___

【SALON DATA】
RECTA(レクタ)
東京都渋谷区神宮前6-12-2 KTビル2F 03-6805-1430

photo: Umetsu Shota text: Sugiura Akiko

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