
サロンワークはもとより業界内でも存在感を発揮。「飛躍」という言葉が今相応しいひとり、春宮雅之さん。あえて直球のお題「ネクストパーマ」から創出された作品とは。

セミマットな質感で新たなムードを探る。
フルドライしてヘアミルクをもみ込んで仕上げたエアリーなパーマ。海外風のセミドライな質感は、実は意外にも「これまでそんなに数多くはつくってこなかった」という春宮さん。髪のみずみずしさを生かすモイストパーマ、そのやわらかいリッジをウェットに仕上げるという得意のデザインを封印して生まれた今回の作品。30歳という節目を迎えた今の心境を「自分らしさ」からの脱却で表現。
「これまでやっていないバランスを探りたくて、質感はドライに振ってパーマはリバースの動きを加え、自分の中での新しさを求めました。その着地点として設定した全体のテーマは『ラグジュアリーモード』です。上品さと遊びと、そしてずっと心がけているメンズとレディースの垣根を超えたデザイン感とを融合させています」
自分自身でも予定していないところに作品が思いがけず着地するおもしろさ。そんなことも感じながらの撮影に。
「カメラマンさんに撮ってもらって一度客観的に見てから、もう一度つくり直して。最終的にはボブの可愛らしさを残しつつ色気もどこかに纏わせながら、『ラフにつくり込む』というアプローチに挑戦しました」




BEFORE
髪質は細く柔らかい。毛量は普通。耳後ろやネープに生えグセがあり、意外とパーマがかかりやすい髪質。カットベースはワイドバングのレイヤーボブ。

かかりにくいネープとミドルセクションのみ付け巻き。中間から毛先に薬剤を塗布し、平巻き。

ネープは左右2本。12㎜で毛先から1回転巻く。ハーフカール程度の動きをつける。

ミドルは頭の丸みに合わせてやや前上がりにスライスを取り、17㎜で毛先から1回転半。

平巻きのみで構成するため、ステムを徐々に上げていくことで毛先のカールをずらす。

サイドからは水巻き。耳前の毛量はあまり多くないため、スライスは薄く取らないこと。顔まわりも一緒に20㎜で毛先から2回転半。

前髪はマッシュぎみのカットラインに合わせてややラウンドに巻き収める。20㎜で毛先から1回転半。

ハチまわりはカットラインに合わせて後方にダイレクションをかけ、23㎜で毛先から1回転半。

サイドのハチまわりも同様。ここは前にダイレクションをかけて23㎜で毛先から1回転半。

トップの前は毛先のみ付け巻きにし、表面に見える毛先のリッジをキレイに効かせる。オンベースにステムをしっかりと上げて。

26㎜で毛先から根元まで巻き込む。

トップの後ろも同様。毛先のみ付け巻きにして26㎜で根元まで巻き込む。




ROD ON
「カットラインに合わせる」「ステムの違いで毛先のカールの位置をずらす」。このことを意識しながら、シンプルにオールパーパス。巻きつけられた毛束の美しさもチェックしたい。

加温5分でテストカール。基本はこの5分で上がるように設定。9割程度までしっかり軟化させて中間水洗。薬剤はやや強めの設定にすることでカールの持ちが変わる。時短にもつながり、サロンワークのオペレーションもスムーズになり、お客様の負担も和らげる。




ROD OUT
大きくてしっかりのカール感が、上から少しずつずれて形成されているのがわかる。

流す前に軽くカールをほぐす。ロッドのままの形状をばらし、仕上がりのイメージに近づいているかをここで確認。お客様にも安心してもらえるポイント。




WASH OUT
柔らかいニュアンスたっぷり。それでいてリッジもきちんと効いているパーマデザインが完成。
〈今回の使用薬剤〉ウトエト カーリングローション H:N=10:1(ナプラ)
1剤は加温5分、2剤はブロム酸で7分-7分の二度付け。




FINISH
フルドライしてパーマの形状を一度なくす。内側に空気を含ませるようにしながら、ヘアミルクを全体につけて透け感のあるセミマットな質感に仕上げる。これまでグロッシーな仕上がりのヘアが多かった春宮さんの新たな雰囲気を感じる作品に。

春宮雅之 ザ・ストラマ
はるみやまさゆき。『ザ・ストラマ』店長。名古屋美容専門学校卒業。2025年小誌リアルトレンド大賞を受賞。今最も注目される理美容師のひとり。
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