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人生に大切なことは全部プロレスから教わった。
人生に大切なことは全部プロレスから教わりました。今で33歳になる僕の人生のうちの28年間あこがれ続けてきたのが、アメリカのレスリングエンターテインメント業界で1年に1度のビッグイベントである「レッスルマニア」を現地で観戦することでした。そして今年はじめて現地で観て触れて感じてきた「レッスルマニア」への旅は、そんな僕のこれまでの人生の答え合わせのような、めちゃくちゃ背中を押される一週間になったんです。そのあたりの話はまたあとでしたいんですけど、まず感動したのはやっぱりスケールですよね。
ラスベガスのアレジアントスタジアムという比較的新しい会場での開催だったんですけど、もうねわかりやすくビックリしたのは高さですよ。日本でもアリーナ、2階席、3階席くらいまではあるじゃないですか。さらに上があって、4階とかもうビルの上から見下ろすくらいの感じで。そんなスタジアムに2日間で12万人、それが全部プロレスファンなわけです。僕が人生でいちばん怖いと思っているのは、自分が憧れていたもの、信じていたもの、美しいと思っていたものが、想像していたよりも美しくなかったらということです。でもこれは本当に想像していたよりも何倍も美しかった。
プロレスファンはみんな子どもみたいな顔で喜んだり怒ったり泣いたりして、日本から行った僕にたくさん声をかけてくれたり、ふざけあってくれたり、もう本当にあたたかさ、やさしさとしか言えないようななにかがずっとそこにありました。
推しと推しがワン・オン・ワン!
「レッスルマニア」については自分でずっと決めていたことがあって、それは自分がいちばん行きたいと思った「レッスルマニア」を自分にとって最初の「レッスルマニア」にするということ。それとはじめてアメリカの土を踏むのはそのときのためにとっておくっていうことです。
僕はアメリカのカルチャーからはプロレスだけじゃなくてたくさんのものをもらって大好きだし、これまでアメリカに行けそうっていうチャンスは何回かありました。でも「レッスルマニア」ではじめてアメリカっていうのを自分で決めていたから全部断っていたんです(笑)。
今回「レッスルマニア41」だったんですけど、これは行こうっていうのは昨年「40」が終わったときに決心しました。自分にとって最高のヒーロー、ジョン・シナ選手がメインイベントに立つ最後のレッスルマニアになることが決まっていたからです。
シナは僕が小学生のときにデビューした選手ですが、それから今まで全部見てきて、全部のTシャツを持っていて、ずっと朝のアラームはシナの入場テーマ曲だし、僕の人生にずっと一緒にいてくれた存在です。シナのキャッチフレーズ「ハッスル・ロイヤリティ・リスペクト」っていうのを一緒に信じて大切にしてきて今の僕につながっています。
そんなヒーローの最後の大舞台、行かない理由がないと思いました。しかもこれは渡米を決心したあとの発表でしたが、その対戦相手はコーディ・ローデス選手。今レギュラーでリングに上がっている選手の中で僕がいちばん好きなスーパースターです。推しと推しがリングの上でワン・オン・ワンですよ!
愛し続け信じ続けたカルチャーに感謝とリスペクト。
渡米するとなったら次々とピースがはまるみたいにうれしい発表が続きました。僕がビジネス面でのロールモデルとしても尊敬してやまないHHH(トリプルエイチ)選手の殿堂入り式典の開催、紆余曲折あったCMパンク選手久々のWWE復帰と初の「レッスルマニア」メイン出場。こんなのもう僕のための「レッスルマニア」です(笑)。
そしてそこに僕にWWEを教えてくれた父親とふたりで行くことができた。父親には1ドルも使わせませんでしたが、どんなに費やしても僕の感謝の気持ちを表すのに十分ということはありません。2日間の「レッスルマニア」が終わって、まわりのお客さんたちが会場を去っていく中、僕はシートから立ち上がるのが惜しくて、座ってリングが片づけられていくのをしばらく見ていました。しばらくしてセキュリティが「退場ゲートのほうにどうぞ」と声をかけてきたんです。
思わず僕は「28年間、この場所に来るのが夢だったんだ」と彼に言いました。すると彼は拍手しながら「You did it(君はやり遂げたんだ)」と言ってくれました。28 年間、自分が好きなものを見続けて、信じ続けたら、こんなにも美しい景色を見ることができて、素晴らしい瞬間に出会うことがでた。好きなもの、好きなことを信じ続けてよかった、自分は正しかったことが証明されたこの旅をとおして、僕には次の目標ができました。それは今度はスポンサーとしてWWE日本公演をサポートすること。これまでの自分、そしてこれからの自分に大きな勇気と自信を与えてくれた彼らにリスペクトと感謝を伝えるために、必ず実現してみせます!

これが「レッスルマニア」だ! まずはこの規模を見よ!

写真で伝わってほしいこのスケール感。近くに見えるけどスタジアム入場ゲートまで徒歩30分はあるぞ!

「レッスルマニア」開催中はさまざまなイベントがラスベガスで行われている。これはファンイベント会場で本物のリングの前に立つ米田氏。完全に少年の顔になっていることに注目。

「レッスルマニア」会場内、28年あこがれた場所に立つ米田氏。

リング外で見た中で米田氏がもっとも感動したというジョン・シナのミート&グリート。ヒールターンして今は悪役のシナだが、キッズやファンの前では永遠のヒーローなのだ(涙)。

ちなみにもちろん米田家の壁はこの様子。写真からもオーラが伝わってくる。

ジョン・シナ最後のレッスルマニアでの統一チャンピオン戴冠を記念したメモリアルグッズ。直筆のサインはもちろん、19/25 のシリアルナンバーも。米田家の新たな家宝だ。

ファン以外に伝わりづらいのがもどかしいが、これは神様と信徒とのツーショットです。WWE最高のスーパースターのひとり、そして米田氏はもちろん、編集部浜田にとっても超特大のヒーローであり、まさに神様であるストーンコールド・スティーブ・オースティンとのミート&グリート。完全に狂信者の顔になっている米田氏に注目。

番外編。上は2002 年の来日公演でザ・ロックのサインボードを掲げる米田少年の姿、下はその18年後の2020年、後楽園ホールでピープルズエルボーを決める米田青年。

Y2J ことクリス・ジェリコ選手と米田少年。長い時を経たはずのラスベガスでの米田氏と同じ表情だ。
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米田星慧╱GOALD