PREPPY

25 Dec 2025
25 Dec 2025
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【注目の推しヘア2】大人女性の悩みに寄り添うカットテク vol.1「マンネリ解消編」

PREPPY2026年2月号連動

カウンセリングから仕上げまでお客さま一人ひとりに寄り添い、悩みを魅力へ変える技術で、大人女性から高い支持を得ている門倉大樹さん。骨格や髪質を的確に見極めた提案力と、大人世代の“なりたい自分”を叶えるメソッドを徹底解説します。

大人女性特有の悩みには、“不要・必要”で対処して

「髪の悩みは年齢と共に複雑になり、求められるヘアデザインも繊細さを増していきます。その結果、お客さまはなりたい女性像を諦め、マンネリなスタイルに落ちついてしまうのです。でも、浮きグセやウネリ、顔型の変化など大人特有のポイントをカバーすれば、大人女性も“なりたい自分” を諦めなくていいんです。僕も、以前は『カットはこうあるべきだ』という概念に縛られていましたが、必要なものと不要なものを見極めることに気づくと、お客さま満足度がグッと上がりましたからね」

動画でチェック①!

カウンセリングで導く悩みへのアプローチ

【Point.1】カウンセリングではお客さまに悩みを聞かず、確認するだけ

大人女性のお客さまへのアプローチは「お悩み解決」が基準。しかし、お客さまから悩みを聞き出してはダメ。関係性におけるイニシアチブを取るため、「ここが気になりますよね?」と、自分から悩みを指摘することが大切です。

〈カウンセリングのCHECK POINT〉
①.好きなテイスト
コンサバなのか、エレガントなのか、ファッションやライフスタイル、メイクの雰囲気を知る。
②骨格
筋肉の衰えで顔が下がってきているので、輪郭や顔立ちをどうカバーするか考える。
③生えグセ
割れグセや生えグセ、白髪の出方などヘムラインのエイジング毛の位置を確認する。

【Point.2】カットプロセスのポイント

▲ヘアミルクを塗布してカット
エイジング毛は乾きやすいため、髪が乾いてウネリが戻らないよう、ヘアミルクを塗布してからカットを行う。

▲アシンメトリーの効果
エイジングによる浮きグセやウネリで左右対称に整えられないこともあるため、アシンメトリーにしておくとバランスがくずれにくい。

▲ボリュームをつけてドライカット
仕上がりをイメージするため、ドライカットに入る前のブローは、下からドライヤーをあて、ボリュームをつけてから行う。

▲生えグセの出やすい耳上
髪が伸びてくると、耳まわりの浮きグセにより、ボリュームが出やすくなってしまう。内側を削っておくと、もちがよくなる。

BEFORE

毛量は少なめ、全体にエイジングによるクセが出ている。トップにボリュームがなくなり、左右で異なる浮きグセがある。

切り上がり

左右で異なる浮きグセをアシンメトリーなシルエットでカバー。耳まわりのボリュームも毛量調整で抑えている。

PROCESS

①上記Pointで紹介したように、髪が乾いてウネリが戻らないよう、洗髪後、ヘアミルクを塗布。

(左から)
②両サイド共に前下がりに設定する。まずは、右側のライトサイドからカット。骨格に合わせ、ほお骨に向かって前下がりにレングス設定を。
③左側のヘビーサイドは、アゴの上にウェイトをおくよう、前下がりに設定する。
④両サイドともに、エレベーションでグラを入れ、なじみよく。

(左から)
⑤バックのウェイトは、ヘビーサイドに合わせて設定。
⑥⑤で設定したポイントをガイドにレングスを決める。
⑦ハの字で、アンダーから上に切り進む。

(左から)
⑧サイドはエイジングによるウネリや生えグセでボリュームが出やすい部分。しっかり削って扱いやすくしておく。
⑨ハチ下の髪を前上に引き上げ、レイヤーを入れ、ボリュームが出にくいようにしておく。反対も同様にレイヤーを入れて。

(左から)
⑩両サイドのレングスを確認する。
⑪右と左のアウトラインをつなげながら、分け目の逆側に髪を引き出し、斜めに髪が流れるようにカットする。ウェットカット終了。

⑫上記Pointで紹介したように、髪を乾かすが、その際、下からドライヤーをあて、ボリュームをつけておく。そうすると、どこを量感調整すればいいのかが確認できる。

(左から)
⑬ウェイトをチェックし、グラ状で中間~毛先にセニングを入れる。セニングはカット率25%を使用。アンダーセクションはしっかり毛量を落としておく。
⑭ミドルセクションは、グラの延長でセニングを入れる。
⑮サイドハチ下をブロッキングで取り出し、バックとサイドをつなぐ。

(左から)
⑯上記Pointで紹介したように、耳まわりの内側の髪をシザーで削り、毛量調整を。
⑰サイドの髪が流れるように毛流れをつける。
⑱反対サイドも同様に毛量調整を行った後、毛流れをつけるようにカットする。

(左から)
⑲表面の厚みを削るため、毛先1/3にセニングを入れる。
⑳前髪とトップ表面の髪をざっくりと引き出し、サイドにつながる部分に毛流れをつけるようにレイヤーを入れる。
㉑毛先5㎝、深めにチョップカットを入れることで、ふんわり感のある束感をつくることができる。

動画でチェック②!

FINISH

生えグセを抑え、扱いやすく整えたアシメショート。アイロンで毛流れをつけてふんわり仕上げれば、生き生きとした表情に。

今回レクチャーして下さったのは……
「HARUKI MINATO japan」門倉大樹さん

かどくらまさき。『ハルキミナト ジャパン』CEO /横浜店代表。タカラ美容専門学校卒業。インスタフォロワーは6.6 万人。大人の悩みに寄り添うカウンセリングが人気。Instagram @kadokura_hair

撮影/佐野一樹(千代田スタジオ) 取材・文/PREPPY

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