地元・岡山県から就職で上京し、『エヌ』でさっそく才能を開花させた咲音さん。前年度覇者として臨むヘアショーの準備に追われる中、咲音さんが目指す理想のクリエイター像&美容師像をお聞きしました。
美容師になろうと思ったきっかけは?
地元のカッコいい美容師に憧れて美容の道へ
中学生の頃、通っていた地元の美容室にめちゃくちゃカッコいい男性美容師がいたんです。その方はとてもカットがうまいだけでなく、いい意味で個性的で、おもしろい考え方をする方で。その方に髪を切ってもらいながら「美容師っていいな」と思ったのがきっかけです。高校時代もその思いは変わらず、美容学校に進学したのですが、いよいよ就職を考える段階で上京しようか迷っていました。それをその男性美容師に相談したら「行って来なよ!」と背中を押してくれたんです。「トレンドを発信する東京でいろいろなことを学んでおいで」と。その言葉がシンプルにカッコいいと感じ、上京することに決めました。その男性美容師の紹介で成田(『エヌ』代表の成田堅太朗さん)と連絡を取ることができ、縁あって『エヌ』にお世話になることになったんです。
入社後はどのように学んだのですか?
メンズカットの勉強とクリエイションを並行して学ぶ
上京したばかりは東京の生活になじめず、「東京は自分には合わないかも……」と思ったり、電車の乗り方がわからず戸惑ったりしましたが(笑)、数週間で徐々に慣れていきました。1年目の4〜12月にシャンプーなど基本的なカリキュラムを終了させ、翌年1月からメンズカットの勉強をスタート。それと並行する形で、作品撮りが得意で数々の受賞歴がある成田や小島(『エヌ』代表の小島翔太さん)の影響を受け、私もクリエイションを始めることになりました。2年目には納得いく作品が完成し、3年目にその作品で勝負を挑んだところ、「ウエラ トレンドビジョン アワード2024」クリエイティブアワード AREA HEATSに進出することができたんです。同年11月にJr.スタイリストのような形でメンズ客のみデビューすることもでき、充実した毎日を送りました。
いつ頃デビューしたのですか?
コンテスト優勝でデビューが遅れ、4年半でデビュー
成田と小島の外部の仕事に同行してお手伝いをさせてもらったり、撮影に立ち会わせていただいたりするのは本当に楽しく、お店がグングン伸びているのを間近で見て、貴重な経験を積む日々が続きました。そんな中、4年目を迎えた2025年に「ウエラ トレンドビジョンアワード」クリエイティブアワード ゴールドアワードを受賞することができたんです。それに伴って取材や撮影のオファーが増え、本デビューが遅れてしまい……。それでも焦りはなかったですね。2026年の6月頃にようやく落ち着き、レディスの試験を受けて8月にスタイリストになりました。まだまだメンズのほうが得意なのでメンズのお客さまのほうが多いですが、ボブはかなり自信があります! 今後はメンズカットを軸にしつつ、ボブを中心としたレディスのお客さまも増やしていきたいです。
咲音さんにとってのクリエイションとは?
サロンワークにも通じるクリエイションは本当に楽しい!
学生時代はコンテストとは無縁で、『エヌ』に入社して初めてクリエイションに挑戦し始めました。コンテストは楽しいですね。デビューそっちのけでのめり込んだくらいですから(笑)。サロンワークとは別物としてクリエイションに取り組んでいる方もいると思いますが、私の場合はサロンワークに通じる部分があると感じています。前髪を数ミリ広げるだけでかわいくなったり、抜け感を出せたり。「咲音ちゃんはクリエイションをやっているからこそ切り込めるんだよね」とよく言われます。「ウエラ トレンドビジョンアワード2025」ファイナルのときは、正直、優勝はあまり考えてなくて。「モデルにいちばん似合っていてカッコいいものをつくる」というのが『エヌ』のクリエイションの教えなので、モデルに似合うものをつくることだけに集中していました。
今後の目標を教えてください!
コンテストにチャレンジし続け、お客さまの要望に応えたい
今後もコンテストにはもっと挑戦していきたいです! 語弊があるかもしれませんが、一発屋にならないよう努力を重ね、数多くの賞に輝く本物のクリエイターになりたいです。リアリティブ系のコンテストやフォトコンにもチャレンジしたいですね。つくって壊すのもクリエイションですが、コンテストは1回決めたものを最後まで貫き通すことでおもしろいものができる気がします。そこをブラさず突き詰めた結果、優勝できたのだと思っています。サロンワークでは、お客さまの「こうなりたい」「少しだけ自分らしさをプラスしたい」をもう一押しできる美容師でありたいです。お客さまの心の奥にある声を逃さないよう丁寧なカウンセリングを心がけ、「咲音ちゃんに切ってもらいたい」「咲音ちゃんと話がしたい」と思っていただけるような美容師になりたいです。
Work - 咲音さんのヘア作品-

「ウエラ トレンドビジョンアワード」で優勝したときのモデルの後ろ姿。最初は黒しか見えておらず、切り進めると色が見える仕掛けだ。「刻々と色が変わっていくストーリーがよかったのかもしれませんね」
こだわりのWORK ITEM

代々続くハサミを継承していきます!
「ウエラ トレンドビジョンアワード」で優勝したらください、と言って成田さんのハサミで出場したら本当に優勝。「成田さんも師匠からもらったハサミ。大事にします」

最近まで新品同様だった!? 大切なブラシ
「岡山の美容師からいただいたのですが、メンズ客には出番がなく。4年半待たせてしまいましたが(笑)、レディスも担当できるようになったので使っていきます!」

1サロンで1人しか取得できない資格
『SYSTEM PROFESSIONAL』(ウエラ)の「エリートケアロジスト」という資格をアシスタント時に取得。ケアのスペシャリストとしてお客さまからの信頼を深めるきっかけに。
text:Morinaga Yasue photo:Yamazaki Mitsuru