三重県のサロン『RIDE HAIR』乗竹悟史さんと、『Muku』地主高知さんが中心となる“マルミカイ”。ここにクリエイションに情熱を注ぐスタイリストが集い、それぞれの感性を交差させ、新たな表現を追求している。
Pick up1

theme-1:境界線
「3年前、初めて見たヘアショーに憧れ、始めたクリエイション。さまざまな撮影会に参加するなか、「三重には乗竹さんがいるよ」と教えてもらい、マルミカイに参加しました。マルミカイで撮影を重ねていくうちに自分の成長を感じることができるように。今回見ていただきたいのは、丸みのあるシルエットの中にシャープな質感を入れ、柔らかさと強さを共存させたところ。曲線的な丸みと直線的なラインを掛け合わせ、静かな存在感のあるシルエットをつくりました」
photo:Jinushi Takashi(Muku) make-up:Noritake Aki(AND RIDE)

theme-2:侵蝕
「こちらは、『侵蝕』というテーマに合わせ、メイクで顔半分を黒くしてもらい、えり足の毛が首に絡みつくイメージでつくりこみました。きれいにつくりすぎず、不安定さや揺らぎのようなものを表現したかったので、動きを出しながらもフォルムをくずさないようにバランスを調整しています。同じ環境で撮影し続けると、自分の長所や短所に気付いてもらえます。作品の変化にも気付いてもらい、『カットがうまくなった』と言われたときはとてもうれしかったですね」
photo:Jinushi Takashi(Muku) make-up:Noritake Aki(AND RIDE)

SALON:CEJA (三重県四日市市)
NAME:和田蒼摩
美容師歴:8年 クリエイション歴:3年
わだそうま。『セーハ』スタイリスト。ミエ・ヘア・アーチストアカデミー卒業。縮毛矯正施術をメインにお客さまのお悩みに寄り添っている。
Instagram @ceja_souma
Pick up2

theme-1:無彩
「学生時代からクリエイション撮影に取り組んできましたが、授業でクリエイションを学ぶ程度では本質に触れることはできず。だから、クリエイション活動に力を入れている『ライドヘアー』に入社しました。この作品は、カラフルなパーティ用アフロウィッグを解体し、三角形のシルエットに整えて仕上げました。おもしろみのあるフォルムをつくることが今回挑戦したポイント。色がたくさん入ったウィッグですが、スマホでテストシュートした際、スマホの設定で見たモノクロ画像の彩度がおもしろかったので、モノクロで仕上げました」
photo:Jinushi Takashi(Muku) make-up:Noritake Aki(AND RIDE)

theme-2:Red Jellyfish
「深い海に揺らめくアカクラゲからインスピレーションを得た作品。タッセルのようなえり足の三つ編みと真っ赤なボブが見せ所。赤い髪色やポイントになる三つ編みの青など色が強い分、盛りすぎないよう引き算を意識して作品を仕上げました。また、どこに軽さを出せばモデルさんの女性像をくずさないかが、いちばん悩んだポイント。学生時代は何をどうすれば作品に落とし込めるのか模索しながらつくっていましたが、今はマルミカイのアドバイスをもらうことができるため、ヘアに集中することができ、とてもありがたいと思っています」
photo:Jinushi Takashi(Muku) make-up:Noritake Aki(AND RIDE)

SALON:RIDE HAIR (三重県津市)
NAME:境 彩結
美容師歴:2年 クリエイション歴:3年
さかいあゆ。『ライドヘアー』アシスタント。旭美容専門学校卒業。かわいいだけじゃない、その人の世界観をつくれる美容師になるよう模索中。
Instagram @blauniee
Pick up3

theme-1:レプティリアンヒューマノイド
「独立する前、長く勤めていたサロンの社内コンテストでよく受賞していたんです。それで調子にのっていたんですね。外部のコンテストに出ると自分の立ち位置がよくわかり、打ちのめされました。そんなときに知ったマルミカイ。ここで自分の作品づくりが変わりました。今作品の見所は緑色の涙。人型爬虫類をテーマに、ミドリチトカゲという緑色の体液をもつトカゲをモチーフにしています。また、どこかおもしろさを取り入れたく、頭の高いところとあご、後頭部をつなげるときれいな三角形になるというギミックを仕込みました」
photo:Jinushi Takashi(Muku) make-up:Noritake Aki(AND RIDE)

theme-2:スズメバチ
「マルミカイで『旅に出てみないか』と言われ、いろんな撮影会に参加したんです。そうするうちにハッとしましたね。賞を獲りたい、有名になりたいが先立ち、『つくりたいものを形にする』ことができていなかったことに気付いたんです。その後、自分が納得できるものをつくろうと、自分と向き合うことができました。こちらは、スズメバチの鋭利なシルエットを表現したもの。ふだんはカットラインがしっかり出るデザインをつくらないのですが、マルミカイ主催のおふたりに試作を添削してもらいたくて、敢えてやらないことに挑戦した作品です」
photo:Jinushi Takashi(Muku) make-up:Noritake Aki(AND RIDE)

SALON:buff(三重県津市)
NAME:飯田美早子
美容師歴:18年 クリエイション歴:6年
いいだみさこ。『バフ』オーナー。伊勢理容美容専門学校卒業。人生に彩りを添えるような美容師を目指す。CHA2023 ジャーナル賞受賞歴あり。
Instagram @iidamisako
Pick up4

theme-1:静圧
「DADA デザインアカデミーやヘアメイクアップアカデミーSVKに通った後、実際に作品づくりを行える環境が欲しいと思い、マルミカイへ。今回の2作品は、“静”と“動”という対照的な感情のエネルギーを表現しました。まず、こちらは『静圧』をテーマに、静けさの中にある緊張感や内側に秘めた強く儚い感情を表現。寒色系のブルーをベースに、重さと軽さが共存するようなフォルム設計を意識しています。フロントの細かい毛束は少し風を感じ、静かでありながら感情が揺らいでいるような空気感を表現。イメージは“揺らぐ風”です」
photo:Jinushi Takashi(Muku) make-up:Noritake Aki(AND RIDE)

theme-2:衝動
「2作品目では『衝動』をテーマに、瞬間的なエネルギーや感情の解放を表現しました。ビビッドなマゼンタをベースに、フォルムをコンパクトにまとめながら、シルエットの外側へエネルギーが飛び出していくような毛流れを。エッジ感と風を感じる質感を表現し、強さと瞬発力のある動きに挑戦しました。イメージは“強い風”。マルミカイでは、頭の中で描いているものを形にする方法や撮影当日までの進め方、ウィッグの扱い方、フォトシューティング時のバランスの取り方や髪の動かし方、見せ方などいろいろアドバイスいただき勉強になりました」
photo:Jinushi Takashi(Muku) make-up:Noritake Aki(AND RIDE)

SALON:EASEL Hair Design (福井県あわら市)
NAME:瀬川真一
美容師歴:33年 クリエイション歴:3年
せがわしんいち。『イーゼル ヘア デザイン』オーナー。福井県理容美容専門学校卒業。美容を楽しむため、常に学び続けることを心がけている。
Instagram @easel_segawa