大人気サロン『コア』の代表を務める細田さんの今連載。格段に扱いやすくなり、デザイン性も上がってお客様に喜んでもらえるのはもちろん、技術の再現性も高くサロンワークを支える、新ベーシックとなるレイヤー術を教わります!

『COA』細田真吾/デザインレイヤー編
BEFORE

細くて柔らかい髪質で大きく揺れるクセがある。頭の丸みが強く、伸びるとハチが膨らみやすい。カットは2カ月前。あご下約15㎝からレイヤーが入っているが、細毛のため、髪が伸びてきて全体になじんでいる状態。
PROCESS

(左から)
①前髪のレイヤーから開始。こめかみの毛も拾って前方に引き出し、リップラインを目安にブラントカット。ライン感を出す。
②こめかみから頭頂部にかけて分け取る。張り出しやすい場所なのでそのまま落ちる位置でカットする。
③耳前のセクションは前方にシェイプして床と平行に引き出す。②をガイドにしてレイヤーを入れる。
動画でチェック!①

(左から)
④耳後ろのセクションはみつえりまで。前方に引き出して③をガイドにレイヤーをつなげていく。
⑤裾のパラパラとした軽い部分をカット。この時、やや前下がりを意識するとよりライン感を演出しやすい。
⑥顔まわりのレイヤーと裾のアウトラインのカットが終了。この時点ですでにデザインとしてのレイヤーが効果的に効いている。
動画でチェック!②

(左から)
⑦シルエット補正はドライの状態で生えグセを見ながら行う。横に張り出しやすいハチまわり(=頭の丸みが変わる位置)はインナーにレイヤーを入れて膨らみを抑える。真上に引き出して飛び出る毛先をカット。
⑧2段目も同様。シルエットの内側を削る。チョップカットで毛先をぼかして切る。
⑨トップは放射状に引き出して飛び出る角をチェック。ウェットで前方にシェイプして切った時の角を落とし、なめらかに整える。
動画でチェック!③

(左から)
⑩サイドは3つのパート毎にチェック。まず顔まわりを前方に引き出して重い部分をチョップで間引く。
⑪続いて耳前を前方に引き出してチェックする。
⑫裾は上からコームでしっかり梳かしつけてチェック。押し付けるように梳かし、飛び出る角を削ってライン感をきれいに強調したい。
CUT FINISH

前髪のデザインレイヤーとそこからつながる顔まわりの柔らかいレイヤー、さらにハチの膨らみを抑えるインナーのレイヤー。適材適所で3つのレイヤーを効果的に施し、少しモード感のあるヘアが完成!
FINISH


スタイリングはストレートアイロンで大きくワンカールをつけ、ツヤ出しスプレーを吹きつけて手グシを通して軽くくずす。ヘアオイルより軽い質感を出して素髪のような仕上がりを目指す。ラインの効いたモードさと柔らかいレイヤーの揺れが同居し、洗練された遊びを感じるヘアデザインに。
今回レクチャーして下さったのは……

『COA』細田真吾さん
ほそだしんご。『コア』代表。資生堂美容技術専門学校卒業。ライフスタイルに寄り添ったレイヤーデザインにこだわりを持つ。悩みの解消とデザイン性を両立したヘア提案が支持される。
Instgram @hosogram
撮影/国府田利光 取材・文/杉浦亜希子