「上田塾」とは、ヘアメイクアップアーティスト、上田美江子さんの経験やノウハウが詰まったヘアスクール。今回、2025年度の塾生4名の課題作品、風に吹かれたヘアを表現する「風」と、塾生それぞれの個性を表現した卒業制作作品を紹介する。
Pick up1

theme-1:卒業制作作品「黒い乙女」
「昨年1年をかけて上田塾の課題に取り組みましたが、卒業制作では自分の力不足を感じていました。でも、周囲の方からは思いのほか褒めていただくことが多くて。実感はありませんが、少しは成長しているのでしょうね。今回、サンリオキャラクターのクロミちゃんをモチーフに、毒っけのある雰囲気をドクロやワイヤー剥き出しの骨組みで表現しました。骨組みになるワイヤーの形を三角にせず、あえてエッジを利かせることで、より新しい形になるように工夫しています」
photo:Okamoto Takuya(Plus B Inc.) make-up:Nakagawa Chie(Atlantica)

theme-2:課題作品「空飛ぶ翡翠」
「2年前に、上田塾のクリエイションメイクコースを受講。そして、昨年、ベーシックヘアコースへ。入塾3カ月目でつくった『風』の作品では、大きな青い空を鳥が舞う光景をイメージしてつくりました。アイロン・ブロー・スタイリング、すべての技術を駆使して仕上げる課題。モデルさんが真っ直ぐ立っても風に吹かれた状態になるよう固めていますが、心地よい風が吹いているような毛流れになるように、パネルを一枚ずつていねいに方向付けることを意識しました」
photo:Okamoto Takuya(Plus B Inc.) make-up:Nakagawa Chie(Atlantica)

SALON:Atlantica (京都府木津川市)
NAME:中川智絵
美容師歴:5年 クリエイション歴:2年
なかがわちえ。『アトランティカ』デザイナー。高津理容美容専門学校卒業。基本を大切にしながら、自分らしい表現を行うことをモットーにしている。
Instagram @mepumipu2
Pick up2

theme-1:卒業制作作品「May the force be with you」
「オーナーが作品撮りに力を入れていることもあり、自分も自然と作品撮りを行うように。そこで勧められたのが上田塾。今回、ここで学んだ技術を大好きな映画『スターウォーズ』の世界観に落とし込んで表現してみました。全方位どこを切り取っても見所となるようにつくり込んでいます。これは、上田先生に教えていただいた数々の教えのなかで僕が最も気をつけたポイントです。強さと美しさを併せもつ女戦士をヘアデザインで見せるクリエイション。自分と向き合う厳しい1年でしたが、つくっているときは本当に楽しくワクワクしていました」
photo:Okamoto Takuya(Plus B Inc.) make-up:KAORI(LANDER BLUE)

theme-2:課題作品「漆黒の風」
「ストレートのボブヘアが風になびいているようにスタイリングする作業はとても難しいものでしたが、とても良い勉強になりました。ウィッグでも練習しましたが、人頭はウィッグのように簡単にはいきません。実際に風が吹くと、どんな髪の動きをするのか想像しながら、使うスタイリング剤や動かす毛の分量、方向性を考えながらモデルさんの髪を動かしていきました。作品撮りに向け、モデルさんの雰囲気に合わせた衣装選びやメイクさんとのやり取りなどがとても刺激的で、もっともっとクリエイションに作品に挑戦したいと思いました」
photo:Okamoto Takuya(Plus B Inc.) make-up:KAORI(LANDER BLUE)

SALON:LANDER BLUE (奈良県生駒市)
NAME:内野修斗
美容師歴:7年 クリエイション歴:1年
うちのしゅうと。『ランダーブルー』スタイリスト。花園国際美容学院卒業。お客さまのお悩みを改善し、髪も心もきれいに整えることを心がけている。
Instagram @landerblue_shuto
Pick up3

theme-1:卒業制作作品「Curly Pop Doll」
「クリエイションの経験がなく、飛び込んだ上田塾。何もわからないから、まわりの方々にたくさん助けていただきました。そんな私が、ゼロから自分を表現した作品がこちら。モデルのかわいさを活かし、1980年代のアメリカンガールに今の感性を取り入れました。髪が肩下10㎝ほどのモデルさんに部分ウィッグを組み合わせ、大きなリボンとカールでボリュームを出すよう仕上げました。前髪のロールと全体のカールのバランスで存在感を出しているのがポイント。また、質感にもこだわり、とことんポップでキュートな作品に仕上げました」
photo:Okamoto Takuya(Plus B Inc.) make-up:Takemoto Ayako(VORELO Smart Salon)

theme-2:課題作品「凛穏(りおん)」
「美容師歴22年ですが、美容部員だったり、レセプション担当だったりと、実質、美容師として働いた経験が短いのがコンプレックスでしたから、上田塾で基本を学び、自信に変えることができました。後ろから風に吹かれているように、どの角度から風が吹き、髪がどのように流れ、毛先がどの方向に動くのかにこだわり、つくり上げています。毛量が多く、硬い髪質のモデルさんだったので、毛流れをつくるのに苦労しましたが、スタイリング剤の量やヘアアイロンの種類を使い分けて、なんとか形にすることができました」
photo:Okamoto Takuya(Plus B Inc.) make-up:Takemoto Ayako(VORELO Smart Salon)

SALON:VORELO Smart Salon (大阪府交野市)
NAME:竹本亜矢子
美容師歴:22年 クリエイション歴:1年
たけもとあやこ。『ボレロ スマートサロン』店長。ル・トーア東亜美容専門学校卒業。お客さまの人生に彩りを添えられるよう、技術を学び続けている。
Instagram @vorelo_takemoto
Pick up4

theme-1:卒業制作作品「Pulse spot」
「ウェディング業界の美容師からスタートし、ヘアメイク事務所での勤務を経て独立し、スタジオを経営しながら現役で活動中。撮影が好きでわずかな時間でも作品撮りを行ってきました。今回、クリエイティブ技術をとがらせたいと考え、上田塾に。卒業制作作品は中世ヨーロッパと現代ミックスのイメージでナチュラルモードなテイストで仕上げました。モデルの無垢で凛とした目力を強調させるようメイクを施し、ヘアは細かい編み込みをレイヤードさせ、個性を出しつつくどくならないよう、シルエットをコンパクトにまとめバランスを取りました」
photo:Okamoto Takuya(Plus B Inc.) make-up:Nishi Yurika(hairmake&photo studio marquer/GLOOV) styling :Takamori Takuma

theme-2:課題作品「風」
「ヘアをつくるときは頭の形がきれいに見えるようにつくりますが、こちらは風に吹かれた不自然な状態を人為的につくる課題。意識したのは “無重力感”。メイクは、透明感を意識して、ヘアが際立つようにつくりました。見る側が自由に想像できる余白を残したのもポイントです。ですが、今思い返してみると、顔に髪がかかる感じなどもっと大胆に髪を動かせばよかったと反省することも。そうすれば、より風を感じることができかと。先生には作品と向き合う姿勢、髪の触り方など、基本的なことを見直す機会をいただけたと思っています」
photo:Okamoto Takuya(Plus B Inc.) make-up:Nishi Yurika(hairmake&photo studio marquer/GLOOV)

SALON:hairmake&photo studio marquer(大阪府大阪市)
NAME:西 由里加
美容師歴:9年 クリエイション歴:8年
にしゆりか。『ヘアメイク&フォトスタジオ マルケ』ヘアメイクアップアーティスト/フォトスタジオオーナー。大阪ベルェベル美容専門学校卒業。ヘアメイクは、人物や作品の世界観を表現するための言葉だと考えている。
Instagram @hairmake_yurika